『クマに注意』のリーフレット

この度、財団法人尾瀬保護財団は尾瀬の利用者向けに、ツキノワグマに対する注意事項を簡潔にまとめたリーフレット『クマに注意』を制作しました。

弊社にもそのリーフレットが尾瀬保護財団から届いたので、そのレビューをご紹介します。

平成13年5月7日


 リーフレットのサイズは、B4版4つ折り両面カラー印刷で、折り畳むと縦13.2センチ、横9センチになります。このサイズだとシャツのポケットに入れることができ、必要なときにはすぐに取り出すこともできるので良いと思います。

コンテンツを見ると・・・・

表紙には大きく『クマ注意 』と書かれていて、
「日光国立公園 尾瀬を訪れる方は、ツキノワグマに注意してください。」

"CAUTION!! BEAR English instruction advice inside"

と日本語と英語が併記されています。本文中も、大切な内容は英語も併記されています。それから、ツキノワグマのイラストが描かれていて、お問い合せ先などが書かれています。

パンフレットを開くと・・・『クマに注意 CAUTION!! BEAR』と目立つように書かれています。

左側には「クマに出会わないために」のアドバイスを配置。右側には「クマに出会ってしまったら」の注意が載っています。
中央にはイラスト4点とともに、「クマと出会う場所」として、季節やクマの生態、食べ物などについて分かりやすく書かれています。また、当たり前のことですが、現場(尾瀬)に即して記述されている点も評価できると思います。
裏面には『気をつけよう、こんなこと』と大きな文字で書かれていて、クマとのトラブルを防ぐための警告・注意が記載されています。

そして、『クマは絶滅の危機』という説明と、ツキノワグマに関する情報(体長、体重、性格、生態など)を、イラストを使って分かりやすく紹介しています。

裏表紙の部分には英文による注意書と、「もっとくわしく」クマについて知りたい人向けに、「参考図書」「インターネットの熊サイト」「現地情報の入手先」が、紹介されています。「インターネットの熊サイト」として、日本ツキノワグマ研究所当社のサイトが紹介されています!



 内容、レイアウト、イラストや図、英文併記、現場(尾瀬)に即した記述等、とても良い内容です。また、サイズも利用しやすいように工夫されており、とても評価できます。ただし、ゴミや空き缶の処理(持ち帰り)についての記述を、もう少し詳しくしてもよいかと思いました。スペースの関係もあるので、米国の国立公園で配布しているような、ガーベジ・ベア(残飯や生ゴミに餌付いたクマの危険性と、捕殺されるような餌付け熊を生み出さないように警告)のチラシを、このリーフレットとは別に作り、利用者に配布すればさらに良いと思います。

 (財)尾瀬保護財団は専門家にアドバイスを求めたり、インターネットで熊のサイトを調べるなど、熊についてとてもよく勉強しています。また、斜里町の(財)自然トピアしれとこ管理財団で発行しているヒグマのパンフレットなどを参考にして、このリーフレットを熱心に制作されています。その取り組みの姿勢を、私たちは高く評価したいと思います。

 他の本州の国立公園・国定公園や県立公園などでも、(財)尾瀬保護財団の取り組みや、このリーフレットを手本にして、同じ主旨の印刷物を作り、利用者に配布してもらいたいものです。

 なお、このリーフレットは環境省平成12年度「国立公園利用適正化推進事業委託業務」により作製されたとのことです。


【このリーフレットについての問い合わせ先】

財団法人尾瀬保護財団
〒371-8570
群馬県前橋市大手町1-1-1
群馬県庁19階
tel. 027-220-4431 fax. 027-220-4421
URL. http://www.oze-fnd.or.jp/
email. info@oze-fnd.or.jp

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