『ツキノワグマ保護管理対策事業報告書』 gif
 〜移動放獣技術マニュアル〜

タイトル:『ツキノワグマ保護管理対策事業報告書』〜移動放獣技術マニュアル〜 (A4版90ページ)
発行:平成13年3月発行
編集発行:岩手県生活環境部自然保護課

2001.06.01


Info.

 岩手県生活環境部では平成10年度〜平成12年度にかけて、ツキノワグマ保護管理対策事業の一環としてツキノワグマの生態及び行動圏の調査などを実施してきました。それらのことが『ツキノワグマ保護管理対策事業報告書』〜移動放獣技術マニュアル〜(岩手県生活環境部自然保護課・編集発行/A4版90ページ・平成13年3月発行)にまとめられ、このほど発行になりました。この中で特に注目される事柄は、「移動放獣技術マニュアル」を行政が作製したこと(当社で把握している限り日本で初めて!?)です。クマによる人身被害や人里への出没、農作物などへの被害を防止するために、我が国ではほとんど全ての自治体で駆除捕殺が推進されてきました。その結果、ツキノワグマ個体群が絶滅の瀬戸際まで激減した地域も現れ、環境庁(現在は環境省)のレッドデータブックにも、「絶滅の恐れのある地域個体群」に指定されています。

 しかし、岩手県が行ったツキノワグマ保護管理対策事業はその目的として、「ツキノワグマ個体群の保護を図りながら、ツキノワグマによる農作物並びに人身被害防止を図るため、
非捕殺的な侵出防止対策として、人里に出没し農作物などに被害を与えらクマに学習付け(おしおき)をしたうえで奥山に放獣する「移動放獣」を試験的に実施し、その侵出防止効果の検証を行う。併せて、未解明なツキノワグマの行動圏などの生態について解明を行うとともに、追い払い技術の普及などを行い保護管理に資すること」と明確に掲げています。このことからも、岩手県の取り組みは高く評価されて良いでしょう。また、クマの被害対策のオプションとして、これから「移動放獣」を取り組む計画がある自治体には、岩手県生活環境部自然保護課がまとめた『ツキノワグマ保護管理対策事業報告書』〜移動放獣技術マニュアル〜は、とても参考になると思います。(F)

 なお、報告書および移動放獣マニュアルに関しては、県自然保護課にお問い合わせください。

岩手県生活環境部自然保護課:〒020-8570 岩手県盛岡市内丸10-1
               TEL:019-629-5374(ダイヤルイン) FAX:0196-25-0287
岩手県のホームページ:http://www.office.pref.iwate.jp/


目次

はじめに
l ツキノワグマ保護管理対策事業について
 1 調査の背景と目的
 2 事業の概要
 3 ツキノワグマ侵出防止技術検討会

ll 調査結果
 1 ツキノワグマ移動放獣技術マニュアル
   (1) ツキノワグマ移動放獣技術マニュアル
   (2) 資料採取マニュアル
   (3) 資料

 2 ツキノワグマ捕獲個体調査結果
   (1) 寄生虫調査結果
   (2) 薬剤耐性菌検査結果
   (3) 血液検査結果

 3 ツキノワグマ背子息環境調査結果

lll 資料
  ◇ ツキノワグマ侵出防止技術検討会設置要項
  ◇ ツキノワグマ保護管理対策事業実施状況
  ◇ ツキノワグマ追い払い用威嚇弾の使用方法等について



●関連ページ

 ・ツキノワグマによる人身事故防止の通知-岩手県自然保護課

 ツキノワグマ誘引防止のためのエサ対策についてー岩手県自然保護課


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