過去の新規情報 VOL.2-5-3




赤鉛筆 過去の新規情報 (2002.10.03〜2002.12.27)


2002/12/27   
平成13年度の東北クマ状況と2002年活動実績icon   あともう少しで2003年を迎えるところまできてしました。さて、昨年度は全国的にクマの出没や被害が増加した年で、特に東北6県では人身被害が非常に多発してしまいました。有限会社アウトバックの調べによると、平成13年度の東北6県での人身被害者数は53人(1人死亡)でした。ちなみに、平成12年度は16人、平成11年度は40人です。そして昨年度は、被害対策の理由で捕殺されたクマの有害駆除数も増加し、東北6県では963頭のツキノワグマが駆除されています(狩猟による捕獲は東北6県で129頭)。
 平成14年は、人身被害者数、クマの出没や農作物被害なども前年度に比べて減少したと思います。ただし、平成14年度の各種統計資料が公表されるのはまだ先のことですので、本年度がどうであったのかは、また来年の今頃にお伝えしたいと思います。
 なお、有限会社アウトバック及び代表取締役・藤村正樹の、平成14年度活動実績をまとめました。
興味のある方はこちらをご覧下さい。

 どうか皆様も良いお年をお迎え下さい。来年も有限会社アウトバック及び当ウェブサイトをよろしくお願い申し上げます。

2002/12/20   
冬季休業のお知らせicon   寒い日々が続いていますが、皆様はいかがお過ごしでしょうか。米国モンタナ州ウェスト・グレーシャーに在住の友人からは、「秋にはマイナス20度の寒波に見舞われ、ハロウィーンも厳冬突撃隊のような騒ぎでしたが、12月になると生ぬるいじとじとした天気が続き、雪も解けてしまいました。今年は雪無しのクリスマスになるかも知れません。」というメールが届きました。アウトバックのある岩手県盛岡市は、朝晩は気温が氷点下まで下がり、日中でも水たまりの氷が溶けません。でも、雪はすっかり溶けてしまいました。はたしてホワイトクリスマスになるのか・・・

 冬季休業のお知らせです。今年は
平成14年12月28日(土)〜平成15年1月5日(日)まで業務をお休みさせていただきます。1月6日からは平常通り営業いたしますので、よろしくお願い申し上げます。

2002/12/20   
ホッキョクグマの2003年カレンダーicon   ネイチャーフォトグラファーの福田俊司さんから、2003年ペンタックス・カレンダー「ホッキョクグマの王国」を頂戴いたしました。そのカレンダーについてご紹介します。福田俊司さんがシベリア・ウランゲリ島とカナダ・チャーチルで撮影した、素晴らしいホッキョクグマと極北の大自然の写真で、そのカレンダーは構成されています。2003年ペンタックス・カレンダー「ホッキョクグマの王国」は、全国カレンダー展で受賞されたとのことです。カレンダーに使用されている写真は次の通りです。

 【表紙】は愛らしいホッキョクグマの親子。母親に甘える子グマの表情が、もうたまらないくらいキュートです!【1月】 オレンジ色に染まる流氷のうえを、ホッキョクグマの成獣が歩く。【2月】 可愛い子グマを2頭連れたホッキョクグマのお母さん。【3月】 空が真っ黒になるほどの野鳥の群。【4月】 母グマの背中に顔を乗せる、ホッキョクグマの兄弟。【5月】 朝日を浴びて光る流氷のうえを歩くホッキョクグマ。【6月】 寒中水泳を楽しむ(?)ホッキョクグマ。【7月】 短い極北の夏の雄大な景色。【8月】 奥さん(彼女?)が寄り添っている、傷だらけのオスのセイウチ(渋くて格好いい!)【9月】 海岸でエサを求めて歩いているホッキョクグマの親子。【10月】 寄り添うようにして歩く2頭の北極熊。【11月】 ほぼ雪に埋まっているホッキョクグマ(ブリザードの後か?)【12月】 極北の夜空を彩る、幻想的なオーロラ!

 カレンダーに次のような福田俊司さんのメッセージが添えられています。

 「ホッキョクグマの王国」
  ホッキョクグマは最も美しい生命のひとつだ。
  純白の姿態、しなやかな動き、愛嬌のある仕草は、動物好きばかりでなく、世界中の人々を魅了してやまない。
  ぼくは、ホッキョクグマを撮りながら、この陸上最大最強の肉食獣が無益な争いを好まず、時には仲間達と助け合う”気は優しくて力持ち”であることを学んだ。
  かつて絶滅を危惧されたホッキョクグマだが、保護政策がみのり、豊穣な北極圏の生命にささえられながら、昔日の繁栄を取り戻しつつある。
  しかし、生態系の頂点に君臨する王者に、”種の生存”を根底から揺るがしてしまう、地球温暖化が忍び寄っている。
  願わくは、この素晴らしい創造物に、未来が開かれていることを!

                       福田俊司

 福田俊司さんから以前聞いた話です。このまま地球の温暖化が進み、冬になっても北極海が氷で覆われることがなくなると、ホッキョクグマは主食のアザラシを獲ることができなくなり、再び絶滅の危機に遭遇する・・・と、ロシアの研究者は危惧しているそうです。ホッキョクグマは海が氷に覆われると陸地を離れ、脂肪と栄養に富んだアザラシを求めて、白銀の氷の世界へと旅立ちます。

 なお、福田俊司さんの写真集・「ホッキョクグマの王国」(福田俊司・写真&文/文一総合出版・刊/4,000円)が、平成14年4月10日に発売されました。この写真集の中には、シベリア・ウランゲリ島とカナダ・チャーチルで撮影された、たくさんの素晴らしいホッキョクグマの写真が掲載されています。四季を通してのホッキョクグマの様々な生態や、育児などの貴重な写真、凄まじいホッキョクグマのセイウチ猟の様子、北極圏に生息する多くの野生動物や植物などの写真が多数収められています。さらに、30年以上ホッキョクグマの調査・研究を続けているロシアの研究者、アナトリー・A・コーチネフ氏の書いた「ホッキョクグマの一生」(福田俊司・訳)が、初めて日本語で掲載されています。クリスマスのギフトにいかがでしょうか!

          ●カレンダーと写真集についてのお問い合せ
           北関東カラーエージェンシー
           321-0964 栃木県宇都宮市駅前通り3−2−13
           TEL:028-634-8981 FAX:028-634-8958

2002/12/16   クマ猟中にハンターが襲われ重体(岩手県)icon   14日午前10時半頃、岩手県葛巻町江刈の山林にて、友人とクマ猟をしていた青森県十和田市の男性(52)が、クマに襲われ重傷を負った。現場は町中心部から北東に約12キロ離れた山林。警察の調べによると、男性は同日午前8時半頃から、同町の友人2人と入山した。1人は車で待機し、もう1人と別々に猟をしていた。男性は左顔面を引っ掻かれたほか、両大腿部もかまれるなどの重傷だったが、自力で下山し、救急車で県立久慈病院に運ばれた。(平成14年12月14日 岩手日報)

2002/12/16   
放火犯に男性が刺されて重体(東京都)・車上狙いに刺され死亡(千葉県)MagLight icon   15日午前4時45分頃、東京都中野区弥生町4丁目の路上で、近くの会社員のI氏が胸など数カ所を刺され重傷を負い、病院に運ばれました。警察の調べによると、I氏は放火犯を目撃し、追跡した後格闘となり、刺されたとみられています。(平成14年12月16日 朝日新聞・他)
 12月8日に千葉県市原市でも、自宅駐車場で車を物色中の男と、その家の主人がもみ合いになり、刃物のようなもので胸の辺りを刺されて死亡するという、痛ましい事件が起きています。(
平成14年12月8日 朝日新聞)

 このように、犯罪を犯すような犯人は、刃物などで武装している可能性が高いと考えられます。犯罪の現場を目撃した場合、相手を不用意に刺激したり、追いつめたり、素手で攻撃を仕掛けたりする行為はかなり危険です。そのような状況でも、弊社で輸入販売している防犯用唐辛子スプレー「OC-10」(オーシーテン)があれば、離れた犯人に対して200万スコビル熱単位の激烈な唐辛子ガスを高圧噴霧し、相手の攻撃能力を封じ込め、動けなくすることが可能です。米国製の「OC-10」(オーシーテン)は、全米各地の現職の警察官が携帯しているほかに、FBI(米国連邦捜査局)、シークレットサービス、米国軍事施設、刑務所などでも採用されています。
 なお、
12月1日〜12月27日まで『歳末防犯強化セール』を実施中です。米国製の防犯護身用唐辛子スプレー「OC-10 M」、「OC-10 S」と「 ポリスタイプホルスター」を、希望小売価格より20%引きで販売しております。ぜひこの機会にご利用下さい。自分の身の安全は、自分で守ることが鉄則です。OC-10についての詳細はこちらをご覧下さい。 


2002/12/14   
野生鳥獣管理技術者育成研修会(クマ類)が開催(岩手県)icon   財団法人自然環境研究センター(理事長・多紀保彦)では環境省からの委託を受け、主に自治体の野生鳥獣行政担当者を対象にした、「野生鳥獣管理技術者育成事業」を毎年実施しています。そして、その一環として「自然地域における大型獣の保護管理」に関する研修を実施しており、去る平成14年12月10日〜13日、岩手県盛岡市のエスポワールいわてにて2002年度第1回野生鳥獣管理者技術者育成研修(クマ類)が開かれ、全国各地から16名の鳥獣行政担当者等が参加しました。

 10日は自然環境研究センターの常田邦彦氏による、「クマ類に関する特定鳥獣保護管理計画の内容」についての講義が行われました。
 11日に行われた講義(講師)は次の通りです。「鳥獣行政の動向と特定鳥獣保護管理計画制度の概要」(田辺仁/環境省鳥獣保護業務室)、「クマ類の生物学的特徴と保護管理のポイント」(三浦慎悟/森林総合研究所東北支所)、「クマ類の保護管理と環境〜コリドー問題を中心に」(青井俊樹/岩手大学農学部)、「クマ類の生息状況調査と個体推定法」(岡輝樹/森林総合研究所東北支所)、「被害防除技術」(藤村正樹/有限会社アウトバック)。
 12日の現地視察では、森林総合研究所東北支所の三浦慎悟さんと岡輝樹さんの指導で、実際に1頭のツキノワグマを追跡している現場に行き、テレメトリー調査の実習が行われました。
 次に、三浦慎悟さんと岡輝樹さんが行っているヘアートラップの調査地に移動し、適地や注意点などについて説明された後に、ヘアートラップの設置方法についての実習が行われました。ヘアートラップ調査とは、クマの誘引物の周囲に有刺鉄線を設置し、誘引されたクマが有刺鉄線に身体を接触したときに抜けた体毛を採取する調査手法です。採取された体毛のDNA分析を行うことによって、誘引されたクマの性別や個体識別、生息数の推定、同一個体の行動域など様々な学術的データを得ることが可能になります。
 その後、有限会社アウトバックの藤村正樹によって、参加者にトレーニング用の熊撃退スプレー(カウンターアソールト)が配布され、
熊撃退スプレーの使用法の説明と実習が行われました。トレーニング用の熊撃退スプレーとは、唐辛子成分を入れずに、無味無臭の安全なガスだけを入れた練習用のスプレーです。研修会用に弊社が輸入しているもので、まだ市販は行っておりません。
 現地視察から会場に戻り、「大規模個体群における捕獲数管理」(岩手県、岐阜県)と「小規模・絶滅危惧個体群の保護と被害防除」(青森県)の事例報告が行われました。
 そして、13日の総合討論が行われ、4日間に渡って行われた研修会は終了しました。


2002/12/09   
平成15年度 知床自然センタースタッフ 募集!icon   知床自然センターを拠点に活動する(財)自然トピアしれとこ管理財団ではH15年度の各種スタッフを募集しています。

(財)自然トピアしれとこ管理財団は知床国立公園を中心に自然環境の保護管理活動や調査研究を行っています。また、人と自然との共存を図るための普及啓発活動を進めるとともに、自然環境を末永く保全しながら、そのすばらしさを多くの人々に体感していただくエコツーリズムを確立するための事業を推進しています。今回募集しているのは、インタープリター研修生、インタープリター、保護管理活動・調査研究スタッフ(研究員)です。詳細は下記にお問い合せ下さい。

            
○お問い合せ・応募方法
             下記のお問い合せ先にお問い合せ下さい。詳細をお知らせします。お申し込みの際には希望の職種などをお伝え下さい。採用審査のための当方の規定の履歴書・身上書の様式をお送りします。電子メールアドレスをお持ちの方はお知らせ下さい。申込み様式を添付書類でお送りいたします。

            
○締め切り
             当方の規定に基づく履歴書・身上書を2003年1月10日までに下記の連絡先に送付して下さい。書類選考などにより1月下旬までには審査結果をお知らせします。

          
お問い合せ
          〒099-4356 北海道斜里郡斜里町字岩宇別531 知床自然センター内
          (財)自然トピアしれとこ管理財団 
           担当 山中、松田
           TEL01522-2-2114  FAX01522-4-2115
           E-mail: masami@ohotuku26.or.jp
           
http://www.shiretoko.or.jp/index.html

2002/12/04   
gif.歳末防犯強化セール実施中icon   短銃発砲による現金輸送車強奪事件、相次ぐ短銃発砲殺傷事件、ATM強奪事件、事務所やビル荒らし、金融機関への強盗事件、違法滞在外国人による急増する犯罪、ピッキングやストーカー犯罪、犯罪の低年齢化、麻薬薬物の蔓延・・・・、日本の安全神話は既に崩壊し、私たちの周りには危険が溢れているのが現実です。特に年末年始は、街頭犯罪や金融犯罪など様々な犯罪が急増する時期です。
 そこで、
12月1日〜12月27日まで『歳末防犯強化セール』を実施いたします。米国製の防犯護身用唐辛子スプレー「OC-10 M」、「OC-10 S」、「 ポリスタイプホルスター」を希望小売価格より20%引きで販売いたします。ぜひこの機会にご利用下さい。自分の身の安全は、自分で守ることが鉄則です。OC-10についての詳細はこちらをご覧下さい。 

2002/12/04   
「小国マタギ」学術調査研究プロジェクト・調査報告会(山形県)icon   平成12年度から3カ年にわたり、「東北マタギの伝統的狩猟活動から見た動物資源の持続的利用に関する学際的研究」と題した研究が、東京大学大学院助教授・佐藤宏之氏を代表とするプロジェクトチームにより、山形県小国町を調査フィールドとして進められてきました。そして、本年度で3カ年の調査期間が終了します。そこで、これまでの調査の成果などを報告し、同調査の内容を小国町の人々に広く知っていただくとともに、調査成果を生かしていくための調査報告会が12月7日に山形県小国町で開催されます。対象は小国町の住民ですが、住民以外の方も参加できます。お問い合わせは小国町教育委員会にお願いいたします。報告会の詳細についてはこちらをご覧下さい。

           
「小国マタギ」学術調査プロジェクト・調査報告会
           日 時:平成14年12月7日(土)13:00〜17:00
           場 所:おぐに開発総合センター集会室

           小国町教育委員会 Tel.0238-62-2141 Fax.0238-62-2143 担当:佐藤友春
           小国町役場のウェブサイト 
http://www.ic-net.or.jp/home/oguniww/

2002/12/04   
野生サルが大暴れ14人負傷(長野県)icon   12月2日午前10時45分頃、長野県下諏訪長の諏訪大社秋宮近くの住宅地に野生のサルが1頭出没し、72歳の女性の両足に噛みついて負傷させたと、諏訪署に通報があった。署員や役場職員が駆けつけたがサルは逃げた。その後、住宅地で午後5時までに女性ばかり計14人がサルに襲われ、足を噛まれたり、引っ掻かれるなどの被害を受けた。同町や保健所などは捕獲用の檻を2基設置した。諏訪署の調べでは、住民を襲ったサルは単独で行動しているとみられる。同町によると、今年10月頃から見かけられていたが、これまで危害の報告はなかったという。
(朝日新聞 平成14年12月3日)

2002/12/04   
自然保護団体と森林管理署が協定締結へ(岩手県)icon   森林の伐採と保護をめぐり、かつて激しい対立を繰り広げてきた森林管理署(旧営林署)と自然保護団体が、森を育てようと手を結ぶことになりました。岩手山とその周辺の国有林を対象に、自然保護活動での連携・協力を進める「岩手山における森づくりと自然保護活動に関する協定」を、盛岡森林管理署(福嶋雅喜署長)と八幡平の葛根田ブナ原生林を守る会(事務局長・白藤力)とが12月13日に調印する予定。(朝日新聞 平成14年11月26日)

2002/12/04   
日本哺乳類学2003年度大会の開催地決定(岩手県)icon   国内で哺乳類や野生動物に関する最も権威ある学会である、日本哺乳類学会(会長・大泰司紀之北海道大学教授)の2003年度大会開催地が決まりました。開催地は岩手大学(岩手県盛岡市)で、開催予定時期は来年の9月19日〜9月22日、一般公開シンポジウムは9月21日開催の予定です。その他にも多数の研究発表、ポスター発表、自由集会などが行われる予定。岩手大会実行委員会(大会長・三浦慎吾・森林総合研究所東北支所地域研究官)事務局長の青井俊樹・岩手大学農学部教授は「野生動物との共生で岩手県の現状を全国に認識してもらうチャンス」と大会開催の意義を語り、公開シンポジウムへの一般参加を呼びかけています。(岩手日報 平成14年11月14日)

2002/11/30   
野生鳥獣被害防除対策ライブラリーicon   弊社は平成元年から野生動物の被害対策、特にクマ類の被害防除対策のビジネスを行っています。最近ではシカやイノシシ、ニホンザルなど様々な野生動物の被害防除対策についてお問い合わせが寄せられております。そこで、クマ以外の野生鳥獣保護管理や、野生鳥獣被害防除対策に関連した書籍を紹介するコーナーを新たに設けました。まだ蔵書は少ないのですが、徐々に増やしていく所存です。お薦めの書籍があればぜひご紹介下さい。

2002/11/29   
クマ本ライブラリーが更新しましたicon   クマに関係する書籍を紹介している「クマ本」コーナーに、また1冊のクマ本が加わりました。去る11月24日、25日に長野県軽井沢町で、カレリアン・ベアドッグを利用した北米のクマ対策の講演会が行われました。講師はカレリアン・ベアドッグを利用したクマ対策プログラムの開発者のCarrie Huntさんでした。そのキャリーさんから『Bear Dogs』という素敵な本を寄贈していただきました。詳しくはこちらをご覧下さい。

2002/11/29   
クマ対策の柿もぎ隊に応募者殺到!(東京都)icon   人口約1,300万人の大都市、東京都にも野生のツキノワグマが生息していることを、皆さんはご存じでしょうか?人里に下りるクマ対策として、東京都奥多摩町では「柿もぎ隊」を一般から募集したところ、定員30名に対して1000人以上の応募が殺到して関係者を驚かせました。11月29日付けの朝日新聞で、そのユニークな記事を掲載しています。
 新宿から西へ約60キロ、多摩川上流の東京都奥多摩町には野生のツキノワグマが50〜100頭生息しているといわれています。過疎化と高齢化が進む奥多摩町では、収穫されずに放置された柿が増え、それを求めて毎年ツキノワグマが里に下りてきます。そこで町役場では、クマを誘引する柿をもいで、クマの出没を防ぎたいと考えました。柿もぎ隊のボランティアを10月上旬に募集したところ、30人の定員に1000人以上の応募があったそうです。都内はもちろん千葉、埼玉、神奈川などからも問い合わせが殺到し、町観光産業課の4台の電話が2週間近く朝から夕方まで鳴りっぱなしだったとか。
 そこで、抽選に漏れた人たちに、町は追加の柿もぎ会を開きました。追加会場は奥多摩湖畔にある都立公園・山のふるさと村で開かれ、多くの参加者でにぎわいました。参加者の中には渋柿を手に入れて干し柿を作りたくて応募した方もいましたが、町内の農家にも干し柿を作ろうという機運が出てきたそうです。奥多摩町では「クマ対策につながる効果」と受け止め、来年以降も「柿もぎ隊」を続ける予定です。(朝日新聞 平成14年11月29日)

2002/11/29   
京都府がツキノワグマの狩猟を禁止(京都府)icon   11月15日の狩猟解禁を前に京都府は、絶滅の危機が指摘されているツキノワグマと、キジ科の鳥「ウズラ」の狩猟を11月から禁止した。両種とも府のレッドリスト(京都府がまとめた府内の絶滅のおそれのある野生生物リスト)で「絶滅寸前種」に指定されており、保護が求められていました。特に西日本ではツキノワグマは絶滅の危機が指摘されており、既に奈良県、和歌山県、三重県、四国、九州については、国が狩猟を禁止しています。また、京都府と隣接している兵庫県も狩猟を禁止しています。
 京都府内では京北町や美山町など丹波山地を中心に、約200〜300頭の野生ツキノワグマが生息しているとみられていますが、詳しい生息状況はわかっていません。里への出没や林業被害なども発生しており、昨年度は農林被害などを理由に、10頭が有害駆除されています。(朝日新聞 平成14年11月15日)

2002/11/21   
クマ捕獲権限委譲は見送られる!?(岩手県)icon   11月20日に岩手県ツキノワグマ保護管理対策検討会岩手県庁で開かれました。その時の情報を岩手県ツキノワグマ研究会よりお寄せいただきましたのでご紹介いたします。なお、検討会はマスコミに公開されて行われました。当日は複数のマスコミ関係者が検討会を取材し、審議の様子は翌日の新聞等で報じられました。

20日の午前10時から、岩手県庁12階の特別会議室にて第3回ツキノワグマ保護管理対策検討会(委員長・由井正敏/岩手県立大学総合政策部教授)が開かれ、県内19市町村が要望するクマ捕獲許可の権限委譲について意見が交換されました。委員会は学識経験者や研究団体、関係団体(岩手県鳥獣保護員協議会、社団法人岩手県猟友会)、市町村担当者や関係する行政機関(東北森林管理局、岩手県農林水産部、岩手県警察本部)で構成されており、 事務局(環境生活部自然保護課、盛岡地方振興局保健福祉環境部、岩手県環境保健研究センター)からパブリックコメントで寄せられた意見と、権限委譲を求める岩手県町村会(会長 藤沢町長 佐藤守)の提言書の説明がなされた後に、それぞれの立場から活発な意見が交わされました。そして、当面は委譲しないことで意見が一致しました。

市町村から「緊急を要する場合には迅速に対応できるように、許可権限を市町村に委譲してほしい」という要望が、県に寄せられている。その事に対して、「権限の委譲は安易な駆除を招く」、「(権限委譲を認め)安易な駆除が増えれば逆に被害が増える」、「権限委譲を認めれば、現在審議中のツキノワグマ保護管理計画を白紙に戻すことになる」、「47都道府県の内、クマの捕獲権限を市町村に委譲しているのは13県(28%)だけである。その他の34都道府県は権限を委譲していない。既に(クマの)特定鳥獣保護管理計画を策定した長野県と群馬県は、許可権限を県に戻している」、「(緊急時には)迅速に許可を出せるように、緊急時の連絡体制を県が整えればよい」、「緊急を要する場合に備えて、適用除外を新たに設け、保護管理計画に明記すれば(権限委譲せずとも)十分対応可能である」、「どのような状況で(適用除外を)緊急発動するかその基準を設ける必要がある」、「権限委譲を認める前提条件として、市町村ごとに特定鳥獣保護管理計画を策定し、それを実行できる裏付けが必要」、「権限委譲を決めるためには、上位の第9次鳥獣保護事業計画を改訂しなくてはならない」などの意見が委員から出されました。

さらに、市町村担当者の委員からも、「権限を受け入れる場合の保護管理体制が整っていない」、「(今のままでも対応できるので)特に権限委譲は求めていない」、「緊急時の対応さえよければ、権限委譲は求めない」、「岩手県町村会からは権限委譲の要望が出ているが、岩手県市長会からは要望は出ていない」、「森林資源の循環として、森は人だけではなく野生生物のためにあるという観点から、中学生を巻き込んで人とクマとの共生を目的とした植林事業を町が行っている」、「警察や学校と連携して子供達にクマ避け鈴を持たせたり、(クマを誘引する)ゴミを投げ捨てないように住民が取り組んでいる地域もある」など、権限委譲には消極的な意見ばかり出されました。

それらの意見を受けて事務局では、県にツキノワグマ駆除の捕獲権限を残したまま、人身被害の危険が切迫した緊急時に限り、適用除外として捕獲の事後報告を認める方向で保護管理計画をまとめる予定。

その他にも各委員からは、「移動放獣するにしても効果的な放獣場所が同一市町村に無い場合には、県の調整で隣接市町村間や広域行政区間で放獣地を確保してほしい」、「隣接市町村間で移動放獣をするには、(住民の同意を得るために)優遇税制などメリットを(放獣地の市町村に)提供することが必要である」、「移動放獣には地元市町村役場や猟友会に多大な負担を強いるので、県は財政的なバックアップをするべきである(県の支援がなければ移動放獣の普及は困難)」、「財政的な支援だけでなく、市町村に対して(各地域振興局に専門家を派遣するなどの)人材的な支援も県は必要」、「移動放獣されたクマは捕獲上限数の枠外数として取り扱ってほしい」等の意見が出されました。

ツキノワグマ保護管理対策検討会での審議は、今回で終了しました。そして、事務局は「ツキノワグマ保護管理計画」(案)を再び手直した後に、各委員に提示することになりました。その後は、岩手県環境審議会の鳥獣部会での審議を経て、2月に予定されている定例議会に「ツキノワグマ保護管理計画」(案)が提出される段取りとなります。今後の推移に注目したいと思います。


2002/11/21   岩合光昭極北を撮る 25分シリーズicon   皆様にNHKから素敵なお知らせが届きました。11月25日からデジタルウイークにちなみ、総合波で放送を予定している『岩合光昭極北を撮る 25分シリーズ』の放送時間をお知らせいたします。午前中の放送なのでご注意下さい。この番組を担当しているプロデューサーは現在カナダのチャーチルに戻っていますが、「ハイビジョン放送で、お見逃しの方は、是非この機会にご覧下さい。」とのメッセージが寄せられております。

          番組の放送予定
          11月25日 (月) 午前10時35分〜「雪の妖精 コグマ誕生」
          11月26日(火) 午前10時30分〜「ホッキョクグマ アザラシを襲う」
          11月27日(水)午前10時30分〜「キツネの知恵 ガンの知恵」
          11月28日(木)午前10時30分〜「シロイルカ4000頭 海から川へ」
          11月29日(金)午前10時30分〜「海の巨人 セイウチが群れる」


2002/11/12   
冒険家の大場満郎さんが中学校で講演icon   去る11月9日に、総合30周年の記念式典を催した山形県の立川中学校で、同県出身の冒険家・大場満郎さんが記念講演を行いました。弊社は大場満郎さんが世界で初めて達成した北極海単独徒歩行を、第1回目の挑戦の時から支援してまいりました。この度大場満郎さんの御縁で、立川中学校のウェブサイトと相互リンクを貼ることになりました。なお、大場満郎さんは故郷の山形県最上町で2001年6月に開講した、Earth Academy 大場満郎冒険学校の運営に努めています。大場満郎さんの講演の様子なども掲載されている立川中学校のウェブサイトはこちらをご覧下さい。

2002/11/11   
クマ対策のエキスパート来日・軽井沢でクマ対策講演会icon   長野県軽井沢町にある星野リゾートピッキオは、2000年度の下半期よりクマの被害防除と保護管理のための調査・対策事業を、軽井沢町から委託を受けて実施しています。「人身事故を未然に防ぎ、住民の方々が安全に生活できるような町づくりを推進し、なおかつクマに対してはゴミを荒らすことなく、自然の食物のみで生活するクマ本来の姿に戻す」ことを基本理念とし、クマの専門家をスタッフに加え、星野リゾートピッキオは様々な活動を続けています。また、野生動物を一方的に排除するのではなく、共に生きていく方法を模索し、実現しようとする軽井沢町の姿勢は、現在全国の多くの人々から注目を集めています。

 米国やカナダで効果を上げ注目を受けている、
カレリアン・ベアドッグを利用したクマ対策を、星野リゾートピッキオでは将来導入したいとして準備を進めています。今回、野生動物との共存を念頭に置いた、「クマを生かす保護管理」を実行している米国ユタ州の民間団体、Wind River Bear Institute (WRBI)の代表で、カレリアン・ベアドッグを利用したクマ対策プログラムの開発者でもあるキャリー・ハント氏が、星野リゾートピッキオの招きで初めて来日することになりました。そして、キャリー・ハント氏の講演会が11月24日(日)と25日(月)に軽井沢町内で開かれます。24日の講演会は一般を対象とした内容で、25日は行政的な視点での専門的な内容となります。
 なお、キャリー・ハント氏は弊社で輸入販売しているカプサイシン(唐辛子エキス)を利用した
熊撃退スプレー(商品名/カウンターアソールト)の開発者の1人でもあります。講演会の会場で、熊撃退スプレー「カウンターアソールト」や各種クマ避け鈴、クマ関係書籍などの販売も行われる予定です。講演会の詳細については下記にお問い合わせ下さい。

 11月24日(日) 「カレリアン・ベアドッグを利用したクマ対策」〜パートナーズ・イン・ライフ・プログラム〜
 講師  キャリー・ハント/WIND RIVER BEAR INSTITUTE(WRBI)代表   米国ユタ州
 開催時間 13:00~15:30 (受付・開場/12:00~)
 開場 軽井沢町中央公民館 大講堂 (長野県軽井沢町大字長倉2353-1)
 参加費 300円 (翻訳資料代として/日本語通訳あり)※参加費は、当日受付にてお支払下さい。

 11月25日(月) 「アメリカの野生動物保護管理から見るWRBIの取り組み」〜パートナーズ・イン・ライフ・プログラム〜
 講師  キャリー・ハント/WIND RIVER BEAR INSTITUTE(WRBI)代表   米国ユタ州
 開催時間 13:00~15:30 (受付・開場/12:00~)
 開場 ホテルブレストンコート フォレストゲートギャラリー(長野県軽井沢町大字長倉2144 星野リゾート内)
 参加費 300円 (翻訳資料代として/日本語通訳あり)※24 日の講演会に参加された方はその資料をお持ち下さい。その場合、参加料は無料になります。

 ※講演タイトル、内容などが変更になる可能性がありますので、予めご了承下さい。

          
●問い合わせ先
          星野リゾートピッキオ ツキノワグマ対策係
          TEL & FAX:0267-46-3818 (担当・田中)


2002/11/11   
岩手県はツキノワグマ駆除の許可権限を市町村に委譲か!?icon   岩手県ツキノワグマ研究会(代表・赤塚謙一)から寄せられた情報によると、平成14年度にツキノワグマ保護管理計画を策定予定の岩手県環境生活部 自然保護課では、ツキノワグマ駆除の許可権限(人身被害など緊急時に限り)を、県から市町村に委譲するか否かについて検討中だということです。自然保護課では平成14年度内(来年2月の県議会にあわせて)に態度を決めたいとしています。

 自然保護課によると、クマ駆除許可を県から市町村へ「権限委譲」するか否かについて、自然保護課の内部で検討中である。現在は、具体的な案をまとめる前段階として有識者や研究団体に意見を聞きながら勉強をしている最中である、とのことです。例えば次のような話がでているそうです。人身事故の発生あるいは未遂、またはごく近いうちにさらなる確実な発生が予測される緊急の場合の「射殺」許可のみを市町村に委譲し、農作物被害に関して は「駆除」の許可を市町村に委譲しない。人身被害に伴う駆除であっても「ワナを使用しての捕獲と捕殺」許可については委譲しない。どのような場合が「人身事故の発生あるいは未遂、またはごく近いうちにさら なる確実な発生が予測される緊急の場合」に該当するのかについては、その場所の状 況(市街地か里山域かなど)に基づいた対応策をマニュアル(既存のものを改訂)に定める。さらに、「射殺」による駆除が適正であったか否かの評価をする何らかの機関、検討会、しくみを設ける。また、市町村は上記のような被害が起こらないようにするための対策を講じ、それを説明する責任を負う。数年実施して市町村がその責任を果たしていないと明確な場合には、権限を県に戻す。

 それに対して岩手県ツキノワグマ研究会は、クマ駆除の「権限委譲」は野生動物保護管理の流れに逆行する政策転換であり、適切な被害対策を疎かにする要因となるので反対を表明しています。今後は県民の世論を盛り上げていき、適切な保護管理の流れに戻るように誘導したいとしています。反対する主な理由として、次のことを上げています。
(1)既にツキノワグマ保護管理計画を策定した長野県や群馬県などでは、許可権限を市町村から県に戻している。岩手県自然保護課の動きは野生動物保護管理の流れに逆行しようとしている。
(2)堅牢な土手であっても、蟻の開けた小さな穴から水が漏れ出し、ついには土手が 崩壊してしまうと同じように、一部であっても許可権限を市町村に委譲すれば、岩手県はツキノワ グマ保護管理計画を適切に実行することが困難になる。
(3)ツキノワグマの広域的な保護管理ができなくなる。
(4)ほとんどの市町村には、[クマの存在]→[被害の想定]→[排除(駆除)]と いう短絡的な観点しかない。市町村は「駆除」を求めているのであって、「保護管理」を求めているわけではない。
(5)安易な有害駆除が増えれば、被害問題の根本的な解決と適切な被害対策を疎かにし、逆に被害を増やす原因となる。
(6)自然保護課では市町村に駆除が適正であったか否かの評価をする何らかの機関、 検討会、しくみを設けるとしているが、許可を出すのも市町村、それを評価・検討するのも市町村では、厳格な評価・検討を期待することはできない。
(7)市町村から強く求められている緊急時の迅速な駆除許可についても、現行システムで十分に対応可能。
(8)県は北米の野生動物保護管理局のような組織を新設するか、既存のシステムの中 に同様の組織を設置して、これまで市町村に押しつけていた被害対策(駆除を含む) や被害調査などを、県自ら予算を組み人員を配置して積極的に取り組むべきである。 現状では市町村の負担を大きすぎ、市町村が不満を感じているのも当然である。権限委譲をすれば済む問題ではない。自然保護課及び県は市町村の置かれている状況と苦悩をきちんと調べ、逃げの手を打つのではなく、この問題について時間と手間、予算をかけて前向きに取り組むべきである。
(9)県は権限委譲を検討するよりも先に、鳥獣保護担当職員の研修及びトレーニング、専従職員(野生動物保護管理の専門家)の増員、機構改革及びシステムや機構の改善など早急に着手するべき等を上げています。

 ただし岩手県自然保護課も、緊急時には長野県のように「適応除外」として対処すれば、あえて権限委譲をしなくとも(市町村の要望に)対応できる可能性があるので、あわせて検討したいとしています。

2002/11/11   
岩手県町村会がツキノワグマ駆除許可の権限委譲を県に陳情icon   10月21日に岩手県町村会(会長 藤沢町長 佐藤守)の代表団が県庁を訪れ、環境生活部長と環境生活部次長、自然保護課長に宛てて、ツキノワグマ駆除の許可権限を県から市町村に委譲することを要望した陳情書を手渡しました。

2002/11/05   
野生生物保護学会の報告icon   去る11月2日〜4日まで栃木県宇都宮市の宇都宮大学で開催された、野生生物保護学会第8回大会について簡単にレポート(クマ関係のみ)します。

         2日の午後3時から5時まで、自由集会「ニホンライチョウ・オオタカ・ニホンジカ・ツキノワグマ問題を語る」(責任者:古林賢恒・東京農工大学)が開かれました。ツキノワグマ問題に関しては、羽澄俊裕さん(株式会社野生動物保護管理事務所)から「ツキノワグマ問題とコリドー」の話題提供がありました。
 3日は自由集会、総会、大会シンポジウム「森林生態系保全のためのニホンジカ管理」(コーディネーター:小金澤正昭・宇都宮大学農学部/須田知樹)、懇親会が行われました。

 4日は口頭発表が26題、ポスター発表が10題ありました。今回はヒグマに関係する発表が皆無で残念でしたが、ツキノワグマ関係の口頭発表では、次の4題の発表がありました。「ヤマザクラ果実の色及び糖濃度の変化と発芽率の関係」(葛西真輔・小池伸介・古林賢恒/東京農工大学)、「仔連れクマによるクマ剥ぎ例」(西真澄美/東京農工大学、八神徳彦/石川県林業試験場、野崎英吉/石川県白山自然保護センター)、「ヤマザクラ果実に対するニホンツキノワグマの消化過程での種子の体内滞留時間」(小池伸介・葛西真輔・古林賢恒/東京農工大学、小松武志/阿仁町ツキノワグマ研究所)、「富士山周辺地域におけるツキノワグマの分布とロードキル問題」(奥村忠誠・羽澄俊裕/株式会社野生動物保護管理事務所、瀧井暁子・小池伸介/東京農工大学)。
 ポスター発表では、「野生動物保護管理計画後の石川県のツキノワグマ捕獲個体について」(野崎英吉/石川県白山自然保護センター)の発表がありました。石川県野生動物保護管理計画ではツキノワグマの狩猟及び有害駆除を一切禁止した鳥獣保護区が3カ所(白山鳥獣保護区、鈴ヶ岳鳥獣保護区、大日山鳥獣保護区)設定されました。石川県では春グマの予察駆除が現在も行われていますが、ツキノワグマの狩猟を禁じた鳥獣保護区の設定によって、繁殖雌グマの保護と生息地の保全が図られたのではないかと感じました。

 その他に特に注目した発表は、「石川県白山麓のニホンザルに対する住民意識」(原田正子・丸山直樹/東京農工大学、野崎英吉/石川県白山自然保護センター)でした。「被害の減少とともにその種の存続をはかるための長期的視点に立った 野生動物保護管理計画の策定には、対象動物の生態調査や被害調査だけでなく、地域住民の対象動物や被害に対する意識の把握が必要」としている点に注目しました。
本研究ではニホンザルの農林業被害が多発している石川県白山麓手取川流域の6町村で住民を対象としたアンケート調査を実施し、ニホンザルやニホンザルによる農作物被害に対する認識や意識を明らかにしています。現在、鳥獣法の改正に伴い、複数の自治体では、クマやシカ、ニホンザルなど野生動物の保護管理計画を策定もしくは調査を実施してる最中です。しかし、住民の意識調査まで踏み込んだ保護管理計画の策定を行っている例はあまりないのではないでしょうか。
アンケート調査の結果から、農作物被害に関して農村部の住民(多くが被害を認識、被害を受けている者もいる)は「絶対に許せない」「サルが増えたから」と答え、「駆除が必要」「行政は駆除を実施するべきだ」と答えています。ただし、別の質問に対して農村部の住民は「害がなければ悪ではない」的な意見も多く、「積極的に駆除を望んでいるわけでもない」ことも明らかになったそうです。そして、「野生動物保護管理に関する合意形成に際して、地域住民の意識や意見について考察する場合、表面的な現象のみで住民の意見を判断せず、対象動物に対する意識や認識の形成過程の把握と理解が重要」と結んでいました。有害駆除の許可権限を市町村から県に引き上げている例が増えている反面、時代の流れに逆行して県から市町村に権限委譲を検討している自治体もあります。なぜ市町村は「駆除」を強く求めるのかについて、地域住民の意識や要望はどこにあるかなどを、行政の鳥獣保護担当者は良く検討していただきたいものだと、この発表を聞いて強く感じました。

2002/11/05   
巨大ヒグマが捕獲されるicon   知床発のニュースです。知床半島基部の斜里岳山麓にて、巨大なオスのヒグマが狩猟で捕獲されました(北海道では11月1日から狩猟が解禁されている)。実測体重400kg、頭胴長198cm、立たせた場合の身長225cm、前掌幅18.4〜18.0cm、胃内容は全量エゾシカでした。
 関係者の話では、野生のヒグマの実測では最大かもしれないとのことです。他にこれを上回る記録はなかったか、現在情報を求めています。実測体重400kg以上のヒグマをご存じの方がおりましたら弊社まで情報をお寄せ下さい。よろしくお願いします。
 なお、野生生物保護学会第8回大会でお会いした石川県白山自然保護センターの野崎英吉さんから、持ち込まれたときに計測した実測値で210kgのツキノワグマがいたことを聞いています。駆除や狩猟で捕獲されるツキノワグマは36kg〜60kgぐらいで、100kgを越えれば大グマだといわれています。

          
有限会社アウトバック
          〒020-0401 岩手県盛岡市手代森16-27-1
          TEL:019-696-4647 FAX:019-696-4678
          outback@cup.com


2002/11/05   
第3回ツキノワグマ保護管理検討会開催日程(岩手県)icon   平成14年度にツキノワグマ保護管理計画を策定する予定の岩手県では、11月20日午前10時から県庁内の特別会議室にて第3回ツキノワグマ保護管理対策検討会(委員長・由井正敏/岩手県立大学総合政策部)を開催します。今回の検討会では前回審議され修正された「ツキノワグマ保護管理計画(案)」の、最終的な審議が行われる予定です。お問い合せ先は下記の通りです。

        お問い合せ先  岩手県環境生活部 自然保護課 野生生物係
                〒020-8570 盛岡市内丸10-1
                TEL:019-629-5374  FAX:019-629-5379
                E-mail:masaki-c@pref.iwate.jp

2002/11/05   
日本哺乳類学会大会準備委員会初会合開催日程(岩手県)icon   平成15年に日本哺乳類学会2003年度大会が岩手県で開催されます。その大会準備委員会(大会長・三浦慎悟/森林総合研究所東北支所、事務局・青井俊樹/岩手大学農学部)の初会合が、11月6日午後4時から岩手大学内で開催になります。お問い合わせは下記の通りです。

          
お問い合せ先/日本哺乳類学会2003年度大会大会準備委員会・事務局
          
青井 俊樹(Toshiki Aoi)
          岩手大学農学部農林環境科学科 森林科学講座
          020-8550
          盛岡市上田3丁目18-8
          Tel&Fax:019-621-6136
          E-mail:aoi@iwate-u.ac.j
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2002/10/30   
浦幌ヒグマ調査会のご案内icon   北海道十勝郡浦幌町を中心に活動している民間団体「浦幌ヒグマ調査会」(代表・後藤秀彦/事務局・佐藤喜和)では、現在会員を募集しています。浦幌ヒグマ調査会は、人間とヒグマの共生をはかることを最終目標に、北海道浦幌地域をモデルに、そのために必要なさまざまな調査・活動・及び情報交換を行うことを目的として、1998年6月に設立されました。現場での調査・活動に参加してくれる人の他、参加できなくとも活動を理解し、支援してくれる人たち(2002年現在45人)で構成されています。
 主な活動は、調査捕獲個体の行動追跡調査(テレメトリー法による)、体毛のDNA分析を用いた個体数・行動圏調査、農業被害防止対策、地域に対する情報還元活動(集会の開催)、情報提供・普及活動(各種学会やフォーラムなどでの発表、会報の発行、学校や民間団体などへの出張授業、クマの学習教材の作製、ヒグマフォーラムの開催など)などです(「浦幌ヒグマ調査会」のパンフレットより)。そのほかにも、北海道からの委託調査も行っています。興味のある方は下記に直接お問い合わせ下さい。

          
浦幌ヒグマ調査会・事務局(佐藤喜和)
          089-5633 北海道十勝郡浦幌町字常室51-10
          TEL&FAX 01577-6-5256 E-Mail satoy@cocoa.ocn.ne.jp

2002/10/30   ツキノワグマ・フィールド観察会のご案内icon   宮城県仙台市のツキノワと棲処の森を守る会(代表・板垣悟)では、11月17日(日)にツキノワグマ・フィールド観察会を開きます。場所は宮城県黒川郡大和町の森。集合は午前8時半に大和町役場を予定。詳細については下記に直接お問い合わせ下さい。

          
ツキノワと棲処の森を守る会
          982-8691 仙台南郵便局私書箱第36号
          TEL&FAX 022-295-1320

2002/10/24   
クマ対策のエキスパート来日・軽井沢で講演の案内icon   北欧でクマ猟犬として改良されてきたカレリアン・ベアドッグを使い、北米でクマ対策に活躍しているクマ対策のエキスパート、キャリー・ハント氏(ウィンド・リバー・ベア・インスティテュート代表)が星野リゾートの招きで11月に初めて来日します。そして、11月24日(日)にはキャリー・ハント氏の講演会が長野県軽井沢町で開催されます(一般参加可)。キャリー・ハント氏はアメリカモンタナ大学在学中に、弊社で輸入・販売をしている熊撃退スプレー「カウンターアソールト」の研究開発にも関わっていたこともある、クマ対策のエキスパートです。講演会についての詳細はこちらをご覧下さい。

 なお、キャリー・ハント氏率いるカレリアン・ベアドッグ・チームの効果は、IBA(国際クマ会議)でも既に認められています。また、その活躍は国際的にも注目を浴びていおり、今年カナダで開催された先進国首脳会議・開催地周辺のクマ対策も、キャリー・ハント氏のカレリアン・ベアドッグ・チームに委託されたほどです。
 また、弊社代表取締役の藤村正樹が2000年に渡米した際にも、キャリー・ハント氏率いるカレリアン・ベアドッグ・チームと2日間ともに行動し、彼女たちの活動を視察させていただく機会を得ました。そして、その年のヒグマの会・「ヒグマフォーラム」や「クマを語る集い」、「日本哺乳類学会」および「野生生物保護学会」などで、キャリー・ハント氏の開発した「パートナーズ・イン・ライフ(Partners In Life Program)」とカレリアン・ベアドッグの活躍について発表した経緯があります。なお、キャリー・ハント氏率いる
カレリアン・ベアドッグ・チームの活動について、弊社のホームページでも紹介しておりますので、併せてご覧下さい。

2002/10/24   
第6回獣害対策学習会の案内icon   今年で第6回目を迎えた獣害対策学習会が12月7日・8日(土日)に三重県で開催になります。今回はカモシカの発表が中心になります。詳細はこちらをご覧下さい。

2002/10/23   電話回線不通のお知らせicon   作業停電により、10月25日(金)の午前10時から午後3時まで電話回線が不通になります。ファクスの受信もできなくなりますので、ご利用の方は時間をずらしてお願いいたします。

2002/10/23   
シカに刺されて男性死亡(宮城県)icon   平成14年10月20日午後3時35分頃、宮城県牡鹿町十八浜寺山の山林で、雄鹿がシカ避けの防護ネット(休耕田に設置)に角を絡ませていた。同町の男性(67)がネットからシカを外そうとして、シカに足を角で刺された。男性は病院に運ばれたが、約1時間後に出血多量で死亡した。男性は急に暴れ出したシカに、左足の付け根あたりを角で刺された。(平成14年10月21日 岩手日報)

2002/10/23   
中学校でクマとの共存について講演(岩手県)icon   ツキノワグマとの共生に取り組む紫波町は、9月24日に同町桜町の紫波一中(及川勝義校長、生徒数785人)でクマの生態や人との関係などについて正しく理解してもらおうと講演会を開催した。一学年268人が参加。岩手県ツキノワグマ研究会の藤村正樹事務局長(盛岡市)と、盛岡森林管理署紫波森林事務所森林官石沢和雄さん(同)が講師を務めた。
 藤村さんは「ツキノワグマはヒグマと違って大きさも人間と変わらず、えさも植物が中心。人里に現れるようになったのは森を破壊したり、ルールを守らずに夜に生ゴミを出すなど人間に原因がある」と指摘。「皆さんが10月に予定している、実のなる木の植林は大きな意義がある」と励ました。35年間、北海道、東北各地の山林を歩いてきた石沢さんは「怖いのはむしろハチの方で、刺されて5分でなくなった後輩もいる。紫波町でクマに会う機会は多いがクマの方が逃げていく。捨てられた空き缶から味を覚えるクマもいる。ゴミは絶対山から持ち帰って欲しい」と呼びかけた。
 講演を聴いたある生徒は「クマが出て集団下校をしたこともあったが、人間がおびき寄せていたことがよく分かった」とクマの置かれている境遇に思いを寄せていた。(平成14年9月28日 岩手日報)

2002/10/23   
クマとの共生を目指し紫波町が植林(岩手県)icon   岩手県の紫波町は絶滅の恐れのあるツキノワグマの保護と、農作物への被害を防ぐ長期的対策として、実のなる広葉樹の植林を本格化する。自治体としては全国でもあまり例がなく、岩手県でも初めて。10月10日、紫波一中の生徒達と山王海ダム近隣の町有林に植栽する予定。
 クマとの共生を図る同事業は紫波町役場の政策経営課、福祉環境課、農林課、教育委員会が連携して推進。初年度となる本年度は県の補助金150万円で苗木を購入し、山王海ダムに隣接する町有林「平成の森」の約50アールにクリ(ヤマグリ)やミズナラなどクマの餌となる堅果類の実のなる広葉樹を植える。今後は山から拾ってきた実を苗木に育てることも計画している。
 紫波町は東は北上高地、西は奥羽山脈に挟まれ、山麓の畑地や、果樹園へのクマ被害は常態化している。近年は古館地区など平地の住宅地にも出没し、保護と有害駆除の選択に悩んでいる。背景には国策によって針葉樹林化を進めて広葉樹が減ったことや、生ゴミやリンゴの屋外投棄などの誘引があることから、町は広い視野で問題をとらえてほしいと環境教育を重視した。
 細川敏幸町循環政策推進監は「植林とともに今ある針葉樹林を手入れし広葉樹が育つ環境も整備したい。クマの行動範囲は想像以上に広いため、周辺の自治体とも連携し、民有林の所有者などの賛同者を増やしたい」と協力を呼びかける。(平成14年9月25日 岩手日報)

2002/10/11   
ヒグマが札幌市中心部に出没icon   平成14年10月9日午前5時頃、札幌市中央区の高級住宅街、円山地区に近い円山の散策路で、帯広市の男性(22)が車から降りて展望台に向かって歩いていたところ、体長が1.5メートルと1メートルほどの親子とみられるヒグマ2頭が、うずくまっているのを発見した。男性は110番通報した。同地区でヒグマが目撃されたのは初めて。現場から1.5キロの場所には幼稚園や小学校があり、約1キロ先には住宅街が広がっている。札幌市中央区では広報車を出すなどして住民に注意を呼びかけている。(平成14年10月11日 岩手日報)

2002/10/11   
カモシカが人を襲う(岩手県)icon   平成14年10月9日午前11時頃、岩手県前沢町生母にある民家の庭先に国の特別天然記念物・ニホンカモシカ(ウシ科偶蹄目/Capricornis crispus)が現れ、居合わせた女性(78)を突然襲って足などを突き刺した。女性は草刈をしていた。その直後に数百メートル離れた民家で中型犬を襲った。それを助けようとした女性(69)は転倒して手を骨折する重傷を負った。カモシカは駆けつけた付近の住民約20人によって取り押さえられ、滝沢村の岩手県鳥獣保護センターに収容されたが衰弱が激しく、10日の朝に死亡した。専門家の話では、カモシカが人を襲うのは極めて特異なケース。(平成14年10月11日 岩手日報)

(コメント)私の自宅の庭にも以前カモシカが出没したことが数回ありました。しかし、直ぐに立ち去っていきました。ただし、山の中でばったり若いカモシカと遭遇し、威嚇された経験も1度あります。また、以前熊撃退スプレーを購入されたお客様から聞いた話ですが、そのお客様の友達がカモシカに腹を刺され、その怪我が原因で死亡されたということです。そのお客様はカモシカ避けの目的で熊撃退スプレーを購入されました。

2002/10/09   
今年はクマの有害駆除が増加の傾向あり!!icon   日本哺乳類学会2002年度大会の懇親会で複数の方から聞いた話を総合すると、今年は広島県や島根県、鳥取県などでのクマの有害駆除数が例年よりも増えているそうです。具体的な数字と今年の状況を知りたいものです。

2002/10/09   
独立行政法人森林総合研究所東北支所icon   2002年10月19日(土)の午前10時〜午後4時まで、岩手県盛岡市下厨川にある独立行政法人森林総合研究所東北支所にて、一般公開の催しがあります。今年は「森の虫を見てみよう」、「森林体験の公開実験」、「マツノザイセンチュウ」の研究発表、「木の葉のしおり」作製、「樹高測定」のほか、森のキノコ汁なども予定されています。入場は無料ですのでぜひお立ち寄り下さい。お問い合わせは下記までお願いします。

          
●お問い合せ先:独立行政法人森林総合研究所東北支所・連絡調整室
                 岩手県盛岡市下厨川字鍋屋敷92-25 TEL:029-641-2150
 http://www.ffpri-thk.affrc.go.jp
2002/10/08   
第1回セキュリティ技術シンポジウムMagLight icon   2002年11月19日(火)〜22日まで東京ビッグサイト(東京都)にて第1回セキュリティ技術シンポジウム(主催・社団法人日本能率協会)が開催され、防犯・防災システムの最新動向などについて話し合われます。また、「第3回情報家電産業総合会議」や展示会「セキュリティシステム2002」・「ネット家電ショー2002」・等が同時開催になります。詳細はこちらの公式サイトをご覧下さい。

2002/10/08   
新幹線は置き引きやスリにご注意!MagLight icon   2002年10月7日15:33頃のことです。JR東日本の東北新幹線に乗っていたときに、「本日東北新幹線の上下線とも、置き引きやスリが発生しています。手荷物、貴重品は必ず身につけてください」という内容の車内放送がありました。どうか皆さんもご注意下さい。

2002/10/07   
自由集会『熊胆(ゆうたん)利用とクマ類の保全』icon   富山大学で開催されていた日本哺乳類学会2002年度大会は、最終日の10月6日(日)に自由集会『熊胆利用とクマ類の保全』が午後3時から5時まで開催されました。次回の2003年度大会は、岩手県での開催が5日に行われた総会で正式に決定しました。来年は岩手にぜひお越し下さい。

 自由集会『熊胆(ゆうたん)利用とクマ類の保全』(世話人/石井信夫・財団法人自然環境研究センター、青井俊樹・岩手大学・農)では、世話人の青井俊樹氏の挨拶と趣旨説明の後、同世話人の石井信夫氏より1.クマ類のワシントン条約上の取り扱い、2.日本による熊胆の輸入、3.中国における熊の飼養について説明がありました。その中で、中国には1998年時点で247のクマ飼育場があり、1,957頭のツキノワグマが飼養され、胆汁粉末生産量は年間6,357kgあると発表がありました。
 なお、中国のクマ飼育場ではツキノワグマのお腹に穴を空け、胆のうに取り付けたチューブから生きたまま胆汁を採取しており、多くのクマが劣悪な環境で飼育されています。胆汁の採集によってクマは苦痛を与えられ、寿命も短くなるということです。そこで、中国のクマ飼育場は、諸外国のNGO から批判を浴びています。
 次に、日本生薬連合会の島田康男(薬学博士)氏より、熊胆の使用についてと、日本製薬団体連合会の取り組みなどについての説明がありました。その中で、業界団体では日本産のクマの熊胆は使用していないこと、業界全体で10年分のストックがあるが、中国のクマ飼育場で生産されている熊胆の利用を検討していること、日本製薬団体連合会ではワシントン条約関係委員会を設け、クマの保護が最も重要であるとの主旨で、参加の関係団体や製薬企業に対して「国内で捕獲されたクマの熊胆は使用しない」などを指導しているとの発表がありました。
 そして、北海道環境科学研究センターの間野勉氏より北海道におけるヒグマの捕獲状況及び春期管理捕獲の説明と、熊胆利用管理システムの提案があり、(株)野生動物保護管理事務所の羽澄俊裕氏からは国内におけるツキノワグマの捕獲状況の説明がありました。

2002/10/03   
続・日本哺乳類学会2002年度大会(富山県)icon   10月3日(木)〜6日(日)に富山大学人文・社会系共通教育棟(富山県富山市)にて、日本哺乳類学会2002年度大会が開催になります。クマ関連の発表は次の通りです。大会には学会員以外の方も参加可能ですが、全て有料になりますので予めご了承下さい。大会開催の案内やプログラムなどの詳細は日本哺乳類学会2002年度大会公式サイトをご覧下さい。

 口頭発表 10月4日午前9時〜 「エゾヒグマの移動に関する研究ー駆除・狩猟・個体のmtDNA分析から-」 佐藤友香(北大院)・他6名、「北海道渡島半島地域におけるヒグマ春期管理捕獲の試行」 釣賀一二三・富沢昌章・間野勉(北海道環境研)、「春期管理捕獲の試行に伴う北海道渡島半島地域ヒグマ個体群の動態予測」 間野勉(北海道環境研)ほか6名、「岩手県における2001年ツキノワグマ異常出没の実態」 岡輝樹(森林総合研究所・東北)、大井徹(森林総合研究所・関西)、「山梨県御坂山地におけるツキノワグマの行動圏」 羽澄俊裕・奥村忠誠・Caitlin Anegli・瀧井暁子・藤井猛(野生動物保護管理事務所)、「GISを用いた山梨県御坂山地におけるツキノワグマの環境利用の解析」 奥村忠誠・羽澄俊裕・Caitlin Anegli・瀧井暁子・藤井猛(野生動物保護管理事務所)、「京都府産ツキノワグマ頭骨形態の齢変異と性変異」 下稲葉さやか(京大院)・大井徹・島田卓哉(森林総合研究所・関西)・北原英治・山田文雄(森林総合研究所)

 自由集会 『熊胆利用とクマ類の保全』 10月6日 15:00〜17:00  世話人 石井信夫(財団法人自然環境研究センター)、青井俊樹(岩手大学・農)

2002/10/03   
中学校でクマの生態について講演icon   去る9月24日、岩手県紫波郡紫波町の紫波第一中学校で『熊との共生について』の講演会が開かれました。紫波町では平成14年度に「熊との共生」をテーマに、中学生にシバグリとミズナラ(ドングリ)の植樹などの体験学習を行うことになり、事前学習として熊との共生について、講演会を実施しました。講師として有限会社アウトバック代表取締役の藤村が「熊の生態について」の講演を行い、続いて盛岡森林管理署の石沢和雄氏が「紫波町内の山をまわって」の講演を行いました。
 中学生による植樹は、10月10日に山王海ダム周辺の町有林(平成の森)で行われる予定です。なお、熊との共生の目的でクマの餌になる実を付ける木を、町の事業として植林されるのは、極めて珍しいことです。



gif. Old Bear Information 2-5-2 (2002.07.01~2002.09.11)

gif. Old Bear Information 2-5-1 (2002.01.01~2002.6.29)

gif. Old Bear Information 2-4-3 (2001.08.02~2001.12.28)

gif. Old Bear Information 2-4-2 (2001.06.01~2001.07.31)

gif. Old Bear Information 2-4-1 (2001.01.01~2001.05.31)

gif. Old Bear Information 2-3-2 (2000.07.01~2000.12.22)

gif. Old Bear Information 2-3 (2000.01.11~2000.06.23)

gif. Old Bear Information 2-2 (1999.10.04~1999.12.24)

gif. Old Bear Information 2-1 (1999.01.17~1999.09.28)

gif. Old Bear Information 1-1 (1998.03.06~1998.12.14)

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