過去の新規情報 VOL.2-6-3




赤鉛筆 過去の新規情報 (2003.09.05〜2003.12.25)

2003/12/25   白化ツキノワグマicon    今朝の岩手日報には、漁師が捕らえて県立水産科学館に寄贈した、珍しい白いアワビ(アワビのアルビノ)の写真が掲載されていました。
さて、新潟県の
長岡市立科学博物館では貴重な白化ツキノワグマ(ツキノワグマのアルビノ)の剥製を展示しています。同館動物研究室のウェブページには、1977年11月6日に新潟県中蒲原郡村松町で捕獲された白化ツキノワグマ(雌・成獣)の画像(剥製)が公開されています。白化ツキノワグマは岩手県と新潟県で極少数見つかっています。

          
●長岡市立科学博物館のウェブページ http://www.museum.city.nagaoka.niigata.jp/

2003/12/25   
ツキノワグマによる人身事故の防ぎ方icon    長野県森林保全課のウェブページに、クマによる事故を防ぐための情報「ツキノワグマによる人身被害を防ぎましょう」が掲載されています。掲載されている画像の中に、当社の南部熊鈴も写っていますので、ぜひご覧下さい。

          
●長野県森林保全課のウェブページ http://www.pref.nagano.jp/rinmu/sinrin/tyozyu/bear-zin.htm

2003/12/25   
SOS 四国ツキノワグマicon    12月21日に京都大学農学部総合館で開催されたクマフォーラム「西日本におけるツキノワグマの保護管理の現状と課題」では、NPO法人四国自然史科学研究センターの谷地森秀二氏より四国のツキノワグマの現状について発表していただきました。そして、自動撮影カメラで撮影された貴重な四国ツキノワグマの写真も紹介していただきました。
なお、NPO法人四国自然史科学研究センターのウェブページには、四国で3例目となった
野生状態のツキノワグマ画像が3枚掲載されています。「え!」と思わず声が出てしまうような、楽しいクマの画像です(僕もこの写真大好きです)ので、ぜひご覧下さい。

徳島新聞のウェブページでは、2001年12月14日、15日に本紙に掲載された記事
『SOS 四国ツキノワグマ』が公開されています。当時は高知県生態系保護協会が自動撮影カメラを高知県境に近い徳島県内の剣山山系に設置し、四国ツキノワグマの撮影に成功していました。徳島新聞のウェブページには四国ツキノワグマの画像が2枚掲載されています。

          
●特定非営利活動法人 四国自然史科学研究センター http://www.lutra.jp/index.htm
          
●徳島新聞のウェブページ http://www.topics.or.jp/

2003/12/21   
クマフォーラム開催(京都府)icon    12 月20日(土)に京都市伏見区にある森林総合研究所関西支所の会議室にて、日本クマネットワーク(代表・青井俊樹/岩手大学教授)の総会が開かれました。総会前に実施された役員の改選結果が、事務局長の片山敦司氏(野生動物保護管理事務所関西分室)より報告されました。任期満了にともない平成15年12月31日で代表を退任する青井俊樹氏に代わり、岐阜大学教授の坪田敏男氏が新代表に選出されました。また、監査委員には間野勉氏(北海道環境科学研究センター)と藤村正樹(有限会社アウトバック)が再選されました。
 その他にも総会では、2006年 10月に長野県軽井沢町で開催予定の、国際クマ会議(IBA/International Assosiation for Bear Research and Management/事務局・米国テネシー州)の進展状況や今後の取り組みについての報告、規約の一部改正の事務局案などの審議が行われました。

 また、12月21日(日)の午前9時40分から京都大学農学部総合館において、日本クマネットワーク主催の
クマフォーラム「西日本におけるツキノワグマの保護管理の現状と課題」(司会・横山真弓氏/兵庫県人と自然の博物館、コーディネイター・大井徹氏/森林総合研究所関西支所・高柳敦氏/京都大学大学院農学研究科)が開催されました。

 まず初めに、独立行政法人森林総合研究所関西支所の大西尚樹氏より「本州西部におけるツキノワグマ個体群の遺伝的な特徴について」と題した発表があり、近畿北部ツキノワグマ個体群のうち丹後個体群は東中国個体群(兵庫県・鳥取県)や西中国個体群(広島県・島根県・山口県)と同じように孤立化が進んでいることが遺伝子を用いた調査によって明にされました。しかし、丹波個体群と本州中部個体群の間には遺伝的交流の頻度が高いことも明らかにされました。ただし、東中国個体群は特に孤立化の影響が強く、他の個体群よりも遺伝的劣化が急速に進んでいることも示唆されました。

 次に、NPOピッキオ準備委員会の田中純平氏より「カレリアン・ベアドッグを使用した保護管理の新たなる試み」についての発表があり、長野県軽井沢町において今年の8月に実施された、クマ対策犬(カレリアン・ベアドッグ)を用いた日米合同チームのクマ追い払い作業その結果などについて説明がありました。

 その後は、京都府農林水産部森林保全課の上荻實氏より京都府のツキノワグマの現状と特定鳥獣保護管理計画(特定計画)策定上の課題について、兵庫県農林水産部農林水産局森林動物共生室の大道武氏より兵庫県のツキノワグマの現状やツキノワグマ保護管理の取り組みについて、(財)日本自然環境研究センターの橋本幸彦氏より広島県・島根県・山口県の3県合同で策定された西中国山地ツキノワグマ特定計画の経緯や課題などについて、NPO法人四国自然史科学研究センターの谷地森秀二氏より四国のツキノワグマの現状についてそれぞれ発表がありました。

 さらに、フォーラムに参加された鳥取県や島根県の担当者からも、両県のツキノワグマ保護管理などの取り組みについて補足説明がなされました。約2時間半のフォーラムでしたが、西日本のツキノワグマの現状やそれぞれの行政の取り組みと課題について把握することができた、とても中身の濃い充実した集まりとなりました。

 午後からは京都市嵐山でエクスカーションが行われ、
2001年5月9日に嵐山地区に出没したクマを駆除(射殺)するに至った経緯と問題点、今後の課題について、コーディネーターの高柳敦氏から参加者は説明を受けました。なお、本件については、当時の京都府の対応が不適切だったとして、平成13年6月20日に日本クマネットワークが京都府知事に宛てて要望書を提出しています。

 日本クマネットワークは全国各地のクマ研究者がコアとなって運営している非営利の民間団体です。会員を随時募集しているそうですので、興味のある方は
日本クマネットワークのウェブページ(試験公開版)をご覧下さい。

2003/12/16   
ツキノワグマ対応マニュアルをネットで公開(愛知県)icon   愛知県版レッドデータブックでは、ツキノワグマは絶滅危惧種1Aにランクされています。愛知県環境部のウェブページには、『人とツキノワグマの共生に向けて(ツキノワグマ出没対応マニュアル)』がPDF形式で公開されています。

          
●人とツキノワグマの共生に向けて(ツキノワグマ出没対応マニュアル) 
           
http://www.pref.aichi.jp/kankyo/shizen/yasei/bear/manual.pdf
          ●愛知県の自然環境情報 
http://www.pref.aichi.jp/kankyo/shizen/
          ●愛知の環境(愛知県環境部) 
http://www.pref.aichi.jp/kankyo/
           愛知県環境部環境政策課 052-961-2111(代)


2003/12/12   
年末年始ブックフェアー開催中!icon   2003年12月12日〜2004年1月31日まで、『2003-2004 年末年始ブックフェア-』を開催中!

被害対策のバイブル「生かして防ぐクマの害」(米田一彦・著)や、クマによる人身被害発生の原因や防除策について、多数の事例を基に科学的に解明した名著「ベア・アタックス」(上下巻・スティーブン・ヘレロ著)、北米・ロッキー山脈やモンタナ州の大自然とそこに棲む野生動物を紹介している「モンタナの風」・「ロッキーの掟」(原田純夫・著)などの書籍を、期間限定で特価販売いたします。ぜひこの機会にご利用ください。

            
『2003-2004 年末年始ブックフェアークマ』 http://outback.cup.com/books_sale.html

2003/12/12   
野生生物保護学会第9回大会icon   12月12日(金)〜14日(日)まで、野生生物保護学会第9回大会が愛知県犬山市国際観光センター「フロイデ」にて開催されます。なお、14日午後13時30分からは自由集会「ニホンジカ・ツキノワグマ問題を考える」(世話人: 古林賢恒/東京農工大学)が開催になります。詳細はこちらをご覧下さい。

          
野生生物保護学会のウェブページ http://www.wcsjpn.org/

2003/12/09   
『BE-PAL』2004年1月号に広告掲載icon   12月10日発売のアウトドア情報満載の月刊誌『BE-PAL』2004年1月号(小学館)に、弊社の広告が掲載になります(P146)。

『BE-PAL』2004年1月号の特集「絶対観たい!ネイチャー&アウトドア映像」では、植物や昆虫,魚類,鳥類,哺乳類などのネイチャーフォトグラファーが撮影秘話や撮影のテクニックなどを紹介しています。また、チェックしておきたい年末年始の特別番組についても、たくさん紹介しています。ぜひご覧下さい。

            
●BE-PAL  http://www.bepal.net/

2003/12/08   
盛岡にも本格的な冬の到来!?icon   きょうの盛岡の天気は午後から雪になり、午後2時40分現在かなりの降雪になっています。例年よりも暖かい11月12月を迎えていましたが、いよいよ本格的な冬の到来になるのでしょうか。

先週は東北各地のスキー場で、雪の無いスキー場開きが行われました。この雪で関係者は少しホッとすることでしょう。ただし、自動車で北東北に向かう方は、冬タイヤが必要ですのでご注意ください。

2003/12/08   
日本クマネットワークのHPが更新しましたicon   全国各地のクマの研究者が核となって運営している民間団体「日本クマネットワーク」(代表:青井俊樹/岩手大学農学部教授)のウェブページ(試験公開版)が、12月6日に更新しました。

12月21日に京都大学農学部で開催されるフォーラム『西日本におけるツキノワグマの保護管理の現状と課題』(主催:日本クマネットワーク)の案内(最終版:第5報)が掲載されました。演題と講師が発表になりました。エクスカーションの内容が発表になりました。

会員以外の方も参加できます(資料代500円必要)。フォーラムとエクスカーションに参加を希望される方は、事前に日本クマネットワークの事務局までにお申し込み下さい。応募者多数の場合は先着順とさせていただきますのでご了承くださいとのことです。詳細や会場の案内は
日本クマネットワークのウェブページをご覧下さい。

          
●日本クマネットワークのウェブページ(試験公開版) http://www.geocities.jp/tsukinowakun/index.html

2003/12/08   
動物愛護団体がクマ牧場の改善を訴えるicon   世界動物保護協会(WSPA、本部ロンドン)と地球生物会議(東京)が12月4日、東京都内で記者会見を行い、「日本のクマ牧場は飼育頭数が減少しているが、飼育場が床がコンクリートで固められ、狭い飼育場で多頭飼育がなされ、餌が不十分など劣悪な環境での飼育が続いている」として、改善を訴えました。

調査は1991年から実施されており、今年は8〜9月に秋田県の阿仁町クマ牧場(阿仁町)と秋田八幡平クマ牧場(鹿角市)、北海道4カ所のクマ牧場、岐阜県と熊本県の各1カ所の計8カ所のクマ牧場を調査したということです。詳細は
秋田魁新報社のウェブページをご覧下さい。(平成15年12月5日 秋田魁新報)

          
●秋田魁新報 http://www.sakigake.co.jp/servlet/SKNEWS.News.kiji?InputKIJICODE=20031205h

2003/12/08   
構造改革特区第4次募集にマタギ特区が提案icon   金子一義構造改革特区担当相は12月2日の閣議後の記者会見で、11月に全国の自治体や企業から募った地域限定で規制を改める特区に関して、第4次募集の概要を公表しました。市町村長選挙などの選挙権を満18歳以上にする特区や、狩猟期間延長のマタギ特区などユニークなアイデアが集まったということです。なお、全国で説明会を重ねたこともあり、提案は338件と前回の280件を大きく上回わりました。詳細はgooニュース(共同通信配信)のウェブページをご覧下さい。(平成15年12月3日 gooニュース)

          
●gooニュース http://news.goo.ne.jp/news/kyodo/keizai/20031202/20031202a2390.html
          ●産経新聞の関連サイト 
http://www.sankei.co.jp/news/031202/1202sei061.htm
           特区関連サイト
          ●構造改革推進本部 
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/kouzou2/
          ●「秋の規制改革集中受付月間の受付状況について」(確報) 平成15年12月5日 内閣官房構造改革特区推進室 内閣府総合規制改革会議事務室 発表
           
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/kouzou2/kouhyou/031205/031205sokuhou.html

(コメント) 法律で決められたクマやウサギなどの狩猟期間の延長などをする「マタギ特区」は、マタギ発祥の地秋田県阿仁町から提案されました。我が国の法律で定められている猟期(法定猟期)は、地域によっては実状に沿わないものです。例えば、東北・北陸・中部の豪雪地帯では、猟期(一部を除き11月15日〜2月15日)の大部分の期間、山に入って猟を行うことは困難です。よって、現行の法律によって定められている猟期の設定は、地域によって不適切といえます。

2003/12/04   祝・アクセスカウンター140,000達成!icon   12月3日午後9時頃、当ウェブページのアクセスカウンターが140,000カウントを達成いたしました。今年の9月12日に13万カウントを達成したばかりなので、82日間で10,000カウントを達成したことになります(前回は83日間で10,000カウントを達成)。コンスタントに122人/1日の割合で多くの皆様に弊社のウェブページを御覧いただいていることになります。これも日頃の皆様方のご協力・ご支援のお陰であります。本当にどうもありがとうございます。

今後もクマ被害防除法の普及と啓蒙、クマ関連情報収集やウェブページの更新に努めてまいりますので、益々のご支援とご協力をお願い申し上げます。

2003/12/04   
i-modeなど携帯電話用のサイトを更新icon   しばらく更新しておりませんでしたm(__)m、i-modeなどの携帯電話用のウェブページを12月3日に更新いたしました。皆様の携帯電話のブックマークに下記のアドレスを登録していただければ、クマ情報を携帯電話でも御覧頂けます。どうかお試しください。

なお、機種やメーカーによっては、アイコンや画像が表示されない場合もございますので予めご了承下さい。

           
●i-modeなど携帯電話用のクマ情報のウェブページ
            
http://outback.cup.com/i-modeindex.html

2003/12/04   アップルストア銀座がオープン!行きましたヨォ!icon   米国のアップルコンピューター社は、米国以外の海外で初めての直営店「アップルストア銀座」を、11月30日に日本でオープンしました。

「米国内で72店舗を展開して収益増につなげた販売戦略を初めて米国外に広げる試みで、パソコンの無料体験コーナーや新商品を紹介するシアターを備え、パソコン修理も店内で対応するのが特徴(11月28日付 朝日新聞)」というだけあって、場所も東京都中央区銀座三丁目の松屋デパートの真ん前、周辺にはカルチェやティファニーなどの高級ブティック建ち並び、三越デパートも目と鼻の先にあるという好適地にあります。「アップルストア銀座」の建物は銀座三丁目の交差点の角に立地し、ビルの屋上にはアップルコンピューター社のシンボルである、アップルのロゴマークが回転していました。

30日午前10時の開店でしたが、私が到着した午前9時には、雨にもかかわらず既に長蛇の列が京橋まで並んでいました。最後尾に並び待つこと2時間30分、「アップルストア銀座」に入店できたのは(入店規制をしていた関係で)午前11時半頃でした。「アップルストア銀座」の詳しい説明については、こちらの
「アップルストア銀座 開店初日潜入レポート」をご覧下さい。一般客にも店内の撮影を開店初日だけ許可されていたので、その時に撮影した貴重な画像も掲載しています。

なお、弊社のウェブページはアップルコンピューター社のパーソナルコンピューターとソフトウェアによって製作・運営されています。

          
●アップルストア銀座 http://www.apple.co.jp/retail/ginza/
          ●アップルコンピューター 
http://www.apple.co.jp

2003/12/03   
苫小牧市のヒグマ騒動の記事がネットで公開icon   当ウェブページでも11月13日にお伝えした北海道苫小牧市のヒグマ騒動についての特集記事『クマが出た 対策を考える』が、苫小牧民報社のホームページに掲載されています。興味のある方はぜひご覧下さい。写真入りで詳しく書かれています。

          
●苫小牧市のヒグマの騒動の記事が公開されている苫小牧民放社のウェブサイト
           
http://www.tomamin.co.jp/kikaku/03kuma/kuma.htm

2003/12/03   「岩魚の館」と相互リンクしましたicon   主に秋田県内での源流の岩魚釣りについて、とても詳しく紹介しているウェブページ「岩魚の館」と相互リンクしました。ツキノワグマと遭遇(?)したときの様子など、とても興味深い内容も豊富です。どうぞよろしくお願いいたします。

          
●岩魚の館 http://www.cna.ne.jp/~mma/
          ●クマ関連、アウトドア関連、自然・環境系、その他のリンクのページ 
http://outback.cup.com/what's_new.html
2003/11/25   
招きテディーベアが当たる!?icon   カード信販会社のオリエントコーポレーションでは、同社のカード会員を対象とした”使えば使うほど いいものゲット!キャンペーン”を開催中。キャンペーン期間中(平成15年11月1日〜平成16年1月15日)にオリコカードで5件以上カードショッピングを利用した下方の中から抽選で、「招きテディーベア」や5.1chサラウンドシアターシステムなどが当たります(ただし、事前エントリーが必要)。なお、「招きテディーベア」は3人に1人が当たるそうです。詳細はオリエントコーポレーションのウェブページをご覧下さい。

2003/11/21   
日本クマネットワーク・クマフォーラムicon   12月21日(日)に京都大学農学部総合館におきまして、クマフォーラム「西日本におけるツキノワグマの保護管理の現状と課題」(主催:日本クマネットワーク)が開催されます。時間は9:00-12:00、参加自由(資料代500円必要)です。大西 尚樹氏(森林総合研究所関西支所)から『西日本におけるツキノワグマの現状について』や、田中 純平氏(ピッキオ/長野県軽井沢町)からは『クマ類の保護管理における実務事例につい』の発表があるほかにも、多数の話題提供が予定されています。

(以下は日本クマネットワークの案内に掲載されている「開催主旨」です)

開催主旨:
 1999年の鳥獣保護法改正による特定鳥獣保護管理計画制度の創設以来、ツキノワグマの生息地を抱える府県では同制度に基づく保護管理計画の導入が検討され、西日本でも複数の県でこれが施行されている。これらの計画の策定の過程ではさまざまな問題について議論がおこなわれ、そのいくつかは計画に反映され、またいくつかは将来の課題として今後の議論を必要としているものと思われる。また、実際の計画の運用にあたっても、出没・捕獲時における対応の体制、モニタリングの手法と実施体制など試行錯誤の段階にあるものも多く、制度の円滑な導入と運用を目的として作成された技術マニュアル(出没・捕獲対応等)についても実例を経験するほどに改善すべき点が浮き彫りにされてきたというのが現状であろう。

 本会は、近畿・中国地方を主とした西日本におけるツキノワグマの保護管理の現状について情報を交換するとともに問題点を整理し、議論することで保護管理体制の改善に資することを目的として開催されるものである。実務的な事柄を中心に議論を進めるため、自治体職員、研究者、狩猟者、被害農家、NGO等、ツキノワグマの保護管理の実務にかかる関係者を主な対象者とする予定である。

なお、日本クマネットワーク(代表・青井俊樹/岩手大学教授)については
こちらをご覧下さい。クマフォーラム「西日本におけるツキノワグマの保護管理の現状と課題」についての詳細はこちらをご覧下さい。

          
お問い合せ:日本クマネットワーク(JBN)事務局
                片山 敦司 KATAYAMA ATSUSHI
                〒651-1303  神戸市北区藤原台南町4-10-6
                野生動物保護管理事務所関西分室内
                E-Mail:katayama@wmo.co.jp

2003/11/21   
日本で初めての野生動物医学!icon   岐阜大学農学部獣医学科に野生動物医学講座が新設され、同学科獣医臨床繁殖学講座の坪田敏男教授が新説講座の教官に就任いたしました。野生動物医学講座は日本で初めての野生動物医学と冠した講座となります。獣医学の中で野生動物を対象としていかに社会学的なアプローチをするか、野生動物保護など社会的な要請に以下に応じていくかなど、同講座に課せられた課題は大きいということです。今後のご活躍を期待しております。

2003/11/21   校庭に侵入したイノシシに女児軽傷icon   11月19日午後4時40分頃、長野県須坂市の市立高甫小学校の校庭に野生のイノシシが侵入しました。イノシシは校庭にいた同小学校2年生の女児(7)に体当たりし、頭にかすり傷の軽傷を負わせました。同小などによると、イノシシは逃げる女児に後ろから体当たりして、はねとばしてそのまま校門から逃げたそうです。(平成15年11月20日 朝日新聞)

2003/11/19   
ヒグマ出没マップが掲載されています(苫小牧市)icon   ヒグマ出没騒動が起きている北海道苫小牧市のウェブページには、11月18日付で熊出没情報(緊急ヒグマ対策本部会議)と今年のヒグマ出没情報が掲載になりました。詳細は苫小牧市のウェブページをご覧下さい。

2003/11/19   
狩猟解禁で各地で事故発生icon   相互リンクを貼っている「クマさんの鉄道と環境の民俗学」のウェブページが、11月17日にアクセスカウンター1万件を突破いたしました。東北ローカル線旅日記に、岩手県内を走る山田線、大船渡線、三陸鉄道の写真を少し増結したそうです。それから、マタギの発祥地・秋田県阿仁町などを走る秋田内陸縦貫鉄道の存続運動を応援しているので、興味のある方はぜひご覧下さい。

2003/11/19   
狩猟解禁で各地で事故発生icon   狩猟解禁初日の11月15日に、岩手県と茨城県内で狩猟による事故が発生しました。

15日午前9時頃、岩手県一関市滝沢の山林で、一関市在住の男性(62)がカモを狙い発射した散弾の一部が、近くのリンゴ園で収穫作業をしていた市内の女性(58)の右頬に当たりました。女性は10日間の怪我を負いました。一関署は業務上過失傷害、銃刀法違反、狩猟法違反の疑いで、銃を発射した男性に任意で事情聴取を行っています。一関署の調べでは、男性はリンゴ園から30メートル離れた場所から、鴨が飛び立ったところを狙い散弾銃を発射した。その後、付近にいた女性に気がつき、被害を確認し近くの駐在所に届け出ました。

15日午前11時半頃、茨城県神栖町木崎の砂利採取場で、砂利採集機の修理をしていた千葉県の男性(60)の顔などに散弾銃の弾が数発当たる事故が発生しました。男性は頬に軽い怪我を負いましたが、約150メートル離れた場所にいた男性3人は、車で逃走しました。鹿嶋署は、狩猟の流れ弾が当たったとみて、業務上過失傷害の疑いで捜査をはじめました。(平成15年11月16日 岩手日報)

2003/11/19   
総務・環境省が「狩猟税」(仮称)の創設を検討icon   総務省と環境省は野生鳥獣の保護や農作物被害の被害防止などの財源に充てる「狩猟税」(仮称)を創設する検討に入りました。全国の地方自治体では生態系への外来種の侵入が進むなど、希少生物の保護に財源を確保する必要に迫られています。また、イノシシやニホンザルなどによる農作物被害も深刻で、(狩猟者の高齢化と狩猟者人口の減少が進んでおり)捕獲者の育成も急務となっています。
 そこで、(現在狩猟者が負担している)「入猟税」と「狩猟者登録税」を統合、法定目的税として「狩猟税」(仮称)を創設する考えです。来年度の導入を目指しています。(平成15年11月16日 日本経済新聞)

(コメント)「入猟税」と「狩猟者登録税」は地方税です。狩猟者が法定猟期に狩猟を行うためには、狩猟を行う各都道府県ごとに「入猟税」と「狩猟者登録税」を負担しなければなりません。自然保護や動物愛護の関係者からは、とかく批判を受けやすい狩猟者ですが、野生動物被害から地域住民の安全と財産(農作物など)を守るための奉仕活動や、自治体の野生鳥獣保護の財源を負担しているのも狩猟者です。なお、平成15年度に岩手県内で狩猟を行うための「入猟税」と「狩猟者登録税」は次の通りです。

「網・わな猟」・・・「入猟税」6,500円 ,「狩猟者登録税」10,000円 合計16,500円
「第一種銃猟」・・・「入猟税」6,500円 ,「狩猟者登録税」10,000円 合計16,500円
「第二種銃猟」・・・「入猟税」2,500円 ,「狩猟者登録税」 3,300円  合計5,500円

※「第一種銃猟」はライフル銃、散弾銃を用いる銃猟。「第二種銃猟」は空気銃を用いる銃猟。


2003/11/13   
ヒグマが苫小牧の市街街に出没icon   11月12日未明から早朝にかけて、北海道苫小牧市の住宅街など3カ所で、ヒグマが相次いで目撃されています。すべて同じクマとみられていますが、苫小牧署は住民に注意を呼びかけています。北海道猟友会苫小牧支部の会員も署員と一緒にクマを捜しています。

同署によると、12日の午前0時過ぎに、苫小牧市明野新町5丁目のセブンイレブン明野新町店付近の住宅街で最初にヒグマが目撃されています。午前3時半頃には真砂町の出光興産北海道製油所付近で、さらに5時過ぎには、北へ約1キロ離れた晴海町にある王子木材の資材置き場付近で目撃されています。詳細は
朝日新聞のウェブページをご覧下さい。(平成15年11月13日 朝日新聞 北海道版)

なお、苫小牧市街地でヒグマが目撃されているニュースは、13日晩に朝日放送のたニュースステーションでも放送されました。

2003/11/12   
「猿追い緊急出動隊」を結成(秋田県)icon   野生のニホンザルによる被害が発生している秋田県横手市は、男性職員27人で構成された「猿追い緊急出動隊」を11月11日に結成しました。市民からサル出没の通報が入ると「猿追い緊急出動隊」が出動し、ゴム弾を装備した猟友会員が待機している山へとサルを追い込む計画。出動指令は市民課生活環境係が庁内放送で行い、出動可能な隊員が現場に出動し、現地の猟友会員の指示で3人1組となって捕獲作戦に加わります。

横手市は11月7日付でゴム弾の使用を伴う鳥獣捕獲許可を県から取得しており、既にゴム弾100発を用意しています。ゴム弾はサルに当たっても致命傷にはならないとのこと。詳細は
秋田魁新報のウェブページをご覧下さい。(平成15年11月12日 秋田魁新報)

           
●横手市のウェブページ http://www.yhk.yokote.akita.jp/yokote/

(コメント)ゴム弾は暴動鎮圧用などの目的で欧米で開発されたものが、クマ類やニホンザルの被害防除・追い払い用として、花火弾とともに国内各地で利用されています。ゴム弾にはパチンコ玉大のゴムの弾が複数が薬莢に入っているものや、漁具に使われる重りに似たのゴムの弾が1つ薬莢に入っているものなどいくつか種類があります。

クマの追い払い用として米国で最初にゴム弾を使用したのは、
熊撃退スプレー「カウンターアソールト」の開発者の1人でもあり、カレリアン・ベアドッグを用いたクマ対策法を開発・普及を行っている、米国の研究者・キャリーハントさんです。
知床国立公園を抱えている斜里町がヒグマ対策として、日本では最初にゴム弾を使用しています。その後は、主にニホンザルを対象とした非殺傷的被害防除法として、ゴム弾や花火弾などの威嚇弾が日本各地で普及するようになりました。

今回の横手市の取り組みは、縦割り行政と批判され続けている役所の中で、担当部署の壁を乗り越え「猿追い緊急出動隊」の隊員を募ったことと合わせ、行政自らが現地に赴き、猟友会と連携して被害対策に直接手を下している点を、高く評価して良いのではないでしょうか(拍手)。


2003/11/11   
クマの出没はいつまで続くのか!?icon   今年は全国各地でクマの人里への出没が増えており、農作物被害も増加しているようです。クマの異常出没の原因としては、エルニーニョ現象の影響や、天候の不順、日照時間の不足や冷夏などの様々な理由が重なっての堅果類の不作・凶作などが要因だと思います。

弊社が15年以上クマ被害問題に関わってきた経験から、集落付近や農地に出没していたクマたちは、堅果類が豊作の年であれば9月半ばから9月末頃までに一斉に山に戻るのではないかと考えています。なぜならば、8月半ば頃から始まるクマの荒食いは、冬眠に備えて体内に栄養分を蓄えるものであるからです。特に雌グマにとっては、
着床遅延という繁殖生理のため、冬眠前に栄養分を蓄えておかないと流産します(子孫を残すことができない)。冬眠中のクマは数ヶ月間食物を摂取せずに、体内に蓄えた脂肪分で生きながらえなくてはなりません。そのために、特に脂肪分が豊富な堅果類(ブナ、ミズナラ、ドングリ、クリなどの木の実)は、クマにとって超重要な食物資源です。山に木の実が実る時期に、それを求めてクマたちは山に戻るというわけです。

その堅果類が今年のようにのきなみ不作・凶作ということは、クマにとっては死活問題、えらいことなんです。不足した栄養分を「何か」で代用しないと、妊娠・出産はおろか、無事に冬眠できないかもしれないのでうから。事実、栄養不足で生き残れない個体もいます。その「何か」が農作物や残飯のばあい、クマは人里に現れ、農作物を荒らしたりすることになります。

秋田県阿仁町のマタギから、「餌が山に豊富な年はクマの冬眠は遅くなり、山に餌が少ない年は早く冬眠する」と教わりました。山にブナの実やドングリ、栗などが豊作の年は、クマは食えるだけ食い続けてギリギリまで冬眠しない。中には冬眠しないで冬になっても活動するクマがいる。逆に木の実が不作の年は、エサを捜しで無駄にエネルギーを消耗させずに、早く冬眠する。

ところが、山には餌が無く、里に下りれば餌が豊富にあるという状況ではどうでしょうか。中には早々に冬眠するクマもいるでしょうが、冬眠するギリギリの時期まで里に下りてきて、農作物(特に今の時期ではリンゴや柿、栽培栗が狙われます)や残飯、家畜の配合飼料などに荒らし続ける個体も少なくないと思います。特に近年、人里近くに行動域をシフトし、人が排出する残飯・廃棄野菜・廃棄果樹・農作物などに依存する度合いの強い集落依存型のクマが増えていると多くの専門家が指摘しています。集落依存型のクマは何世代も経ており、昔のように山の生活が大部分を占めていたオールド・エイジのクマとは、食性や生態が異なってきたのではないでしょうか。

そのような集落依存型のクマがいつ冬眠するのか? 収奪可能な食べ物があるかぎり、そして山に降雪が増えて冬眠のギリギリの時期までは里に出没するのではないかと見ています。いずれにしても、現時点でクマの目撃情報が住民から寄せられたり、クマが現実に出没している市町村では、今月末から来月上旬までは注意した方がよいと思います。

2003/11/11   
人里のクマ出没(栃木県)icon   栃木県黒磯市など県北の山間地でツキノワグマの出没が増えています。10月29日には黒磯市百村の市道で、30日には現場から200メートル離れた県道でツキノワグマと走行中の自動車との事故が発生しています。専門家によると、冬眠前に栄養分を蓄えようとしたクマが、今年は冷夏の影響で山の実りが不作だったために、人里に下りてくると指摘しています。県警や市町村では注意を呼びかけています。(平成15年10月31日 毎日新聞)

2003/11/11   
ヒグマの捕獲訓練(北海道)icon   10月30日に札幌市の円山動物園で、地震などの緊急時に備えるために、檻から逃げたヒグマを捕獲する訓練が3年ぶりに実施されました。クマの着ぐるみを着た男性職員(29)が園内をうろついた後、訓練に参加した職員を襲う迫真の演技も披露。30分後に麻酔針を吹き矢で打ち込まれ、クマは無事捕獲されました。詳細は北海道新聞社のウェブページをご覧下さい。(平成15年10月31日 北海道新聞)

2003/11/11   
SARSマニュアル作成MagLight icon   重症急性呼吸器症候群(SARS/新型肺炎)の感染防止に有効な消毒方法や、感染者が出た場合の連絡体制などをまとめたマニュアルが、厚生労働省の外郭団体・財団法人全国生活衛生営業指導センター(東京都港区)によって11月10日に作成されました。11月末に関係機関に配布される他、同センターのウェブページで公開されます。(平成15年11月11日 朝日新聞)

財団法人全国生活衛生営業指導センター(東京都港区)が運営しているウェブページの生衛業データベースは、生活衛生関係営業(理・美容業、クリーニング業、映画館、公衆浴場業、ホテル・旅館業、食肉・食鳥肉販売業、氷雪販売業及び飲食店営業)に関する各種の行政施策や業界動向、経営情報、統計情報などの情報が提供されています。

          
●新型肺炎SARS関連のウェブページ

          財団法人全国生活衛生営業指導センター  
http://www.seiei.or.jp/

          厚生労働省  
http://www.mhlw.go.jp/

          厚生労働省の重症急性呼吸器症候群(SARS)関連情報  
http://www.mhlw.go.jp/topics/2003/03/tp0318-1.html

          国立感染症研究所  
http://idsc.nih.go.jp

          国立感染症研究所の今冬のSARSおよびインフルエンザについてのウェブページ
          
http://idsc.nih.go.jp/others/urgent/sars03w/home.html

          厚生労働省検疫所ホームページ(海外渡航者のための感染症情報)  
http://www.forth.go.jp

          中国産ハクビシン等に対する輸入規制の実施について〜 重症急性呼吸器症候群(SARS)対策 〜(平成15年6月5日)
          
http://www.mhlw.go.jp/topics/2003/03/tp0318-1n.html

2003/11/07   
福島県内で人身事故発生か!?icon   福島県内の取引先から寄せられた情報です。新聞などからの裏付けを取っておりませんので、よろしくお願いいたします。

福島県内で10月に、犬を連れて散歩をしていた男性が、リンゴ園から飛び出してきたツキノワグマに手を噛まれるといった事故が発生していたそうです。詳細については不明です。

2003/11/07   
ヒグマの捕獲数大幅増(北海道)icon   平成15年度の十勝管内でのヒグマ捕獲数が、昨年度より大幅に増えており、10月23日現在で52頭に達したことが十勝支庁のまとめで分かりました。十勝支庁環境生活課はキノコ採りなどで山に入る際には十分注意するように呼び掛けています。なお、ヒグマの総捕獲数52頭は、昨年度の42頭をすでに10頭も上回っています。

ヒグマの生態を調べる北海道環境科学研究センターによると、ヒグマの捕獲数の増加は全道的な傾向だということです。行動範囲の広い雄の捕獲例が圧倒的に多いという。記事の詳細は
北海道新聞社のウェブページをご覧下さい。

2003/11/06   
緊急速報・作家・熊谷達也著『相克の森』出版!!icon   昨日ご紹介いたしました、作家・熊谷達也さんの新刊『相克の森』(集英社)を読了いたしました。凄い作品です。人とクマとの軋轢の問題、クマと人との共存の問題、マタギの伝統的な狩猟文化と現行の狩猟制度のギャップ、有害駆除と春グマの予察駆除の問題などについて、ノンフィクションという形態をとりつつも、真正面から取り組んでいる作品でした。このような作品が世に出ることを、私は長い間待ち望んでおりました。

熊谷達也さんの『相克の森』は、クマの保護管理に取り組んでいる行政担当者、猟友会関係者、研究者、NGOやNPOの関係者、クマに興味を持っている全ての人々、マタギや伝統的な狩猟文化に興味を持っている全ての人々、クマの保護や愛護を唱えている人たち、狩猟に反対を唱えている人たちにぜひ読んでいただきたい素晴らしい作品です。

2003/11/05   
緊急速報・作家・熊谷達也著『相克の森』出版!!icon   1997年にヒグマを題材とした作品『ウエンカムイの爪』で第10回小説すばる新人賞を受賞し、2000年にはオオカミを題材とした作品『漂泊の牙』で第19回新田次郎文学賞を受賞している作家の熊谷達也さんの新刊『相克の森』(集英社・本体2,100円+税)が10月30日に出版されました。

今日届いたので僕も読み始めたばかりですが、今回の題材は”ツキノワグマ”と”マタギ”です。毎年開かれているマタギの交流会・「ブナ林と狩人の会」(マタギサミット)にも熊谷達也さんは毎回参加されていますが、作品の冒頭にそのマタギサミットが出てきたのにはさすがに驚かされました。ところが、読み進んでいくうちに有害駆除、移動放獣、テレメトリー調査、GPSテレメ、アルゴス衛星、熊撃退スプレー、叉鬼山刀、盛岡で開催したくクマ集会等々、クマに関わり深いものが次々と登場してくるのビックリ転げまわりました。

まだ途中までしか読んでおりませんが、これは一気に読み進みそうです。実に読むのが楽しみな作品です。もちろん、この作品を通して作者が何をいいたいのか!?以下は帯に印刷されている宣伝のコピーからの転載です。ぜひ多くの方に読んでいただきたい作品です。

『山は半分殺してちょうどいい。 動物写真家の言葉をきっかけに、マタギ取材に乗り出す女性編集者。 自然保護や環境問題、そして失われていく伝統的狩猟文化の行く末は。 今、東北の森に何が起こっているのか!?   新田次郎文学賞作家が現代に鋭く問いかける意欲作。』

          『相克の森』(熊谷達也・著/集英社/ISBN4-08-774670-4/本体2,100円+税)
          発行所:集英社(編集部03-3230-6100、販売部03-3230-6393)

2003/11/01   
空き家の壁壊しクマ侵入か!?(岩手県)icon   10月31日午前6時頃、岩手県花巻市湯口の温泉付近で、空き家にクマが入ったようだとの110番通報が花巻警察署に寄せられました。現場は花巻南温泉郷一帯の住宅地。通報した住民の話では、31日午前2時頃、隣の空き家でバリバリと大きな音がしたので、外を見たが何も見えなかった。同日午前6時頃家の外に出たら、空き家のトタンの壁が大きく壊されていたそうです。

花巻署や花巻市役所は、空き家は10数年前から床下にミツバチが巣を作っており、ツキノワグマがハチの巣を狙って壁を壊したと見ています。住民の話しでは、この付近で、たびたび裏山から降りてきたクマが目撃されていたそうです。詳細は
岩手日報社のウェブページをご覧下さい。壊された空き家の壁の画像も掲載されています。(平成15年日1月1日 岩手日報

2003/11/01   
エゾジカ猟が解禁icon   北海道では11月1日〜1月31日まで(道東の一部地域では2月29日まで)エゾジカ猟が解禁されます。詳細は北海道自然環境課(011-231-4111/道庁代表)にお問い合せ下さい。

なお、ワシ類の鉛中毒の防止をさらに徹底する必要があることから、平成12年の11月1日からエゾシカ猟への鉛ライフル弾の使用が禁止され、さらに平成13年11月1日から、エゾシカ猟では散弾銃で使用される鉛弾も禁止とされましたのでご注意下さい。

          
北海道自然環境課のエゾジカの保護管理のウェブページ
          
http://www.pref.hokkaido.jp/kseikatu/ks-kskky/sika/sikatop.htm

          北海道新聞社のエゾジカ猟解禁の記事
          
http://www.hokkaido-np.co.jp/Php/kiji.php3?&d=20031101&j=0022&k=200311010212

2003/10/28   
キノコ採りで死亡事故(秋田県)icon   10月17日に秋田県森吉町阿仁前田道行沢の山林にキノコ採りに出かけたまま行方不明になっていた男性(78)が、26日に遺体で発見されました。秋田県内でキノコ採り遭難による死者は今年初めてです。(平成15年10月27日 秋田魁新報)

2003/10/27   
リンゴ園で捕獲されたクマを駆除icon   10月25日午前5時半頃、岩手県平泉町長島のリンゴ園内に設置したわなにツキノワグマがかかっているのが発見された。午前9時頃、一関市から委託を受け、鳥獣捕獲許可に基づき一関猟友会がそのクマを駆除しました。

同リンゴ園では10月16日にリンゴの木があらされる被害が発生したので、20日からドラム缶ワナを設置していました。駆除の理由は被害地がリンゴ園で、クマを追い返しても再び戻る可能性が高いと判断されたからか。一関市内の県立病院にクマが侵入するなど目撃情報が相次いでおり、市は広報などで警戒を呼びかけていました。(平成15年10月26日 岩手日報)

2003/10/27   
警察犬訓練競技会icon   10月26日(日)の午前8時半から、岩手県金ヶ崎町駒ヶ岳山麓の牧草地において、第31回東日本アマチュア警察犬訓練競技会(主催・社団法人日本警察犬協会岩手支部/後援・岩手県警察本部・社団法人日本警察犬協会本部)が開催され、北海道・東北6県・茨城県などから152頭の犬が参加しました。

競技は「追求」、「服従」、「選別」が行われ、犬と訓練士の息のあった日頃の成果が次々と披露されました。犯罪捜査などに活躍している警察犬のほとんどは、民間のボランティアによって飼育やトレーニングが行われています。年1回行われるの警察犬審査会で審査にパスした犬だけが、嘱託犬として正式に認められます。それだけに、訓練士は犬を警察犬のドッグスクールに入れたり、日頃の訓練を書かさず行っているそうです。それらは全てボランティアで行われており、警察からの経済的なバックアップは無いということです。

(コメント)8月には長野県軽井沢町で行われていたカレリアン・ベアドッグを使ったクマの追い払い作業に参加し、今回は警察犬訓練競技会を始めて見せていただきました。ヒトと犬の関係について、様々な考えが浮かびます。

犬とヒトとの付き合いは、縄文の昔から続いています。縄文時代の遺跡からは、ヒトと同じように犬が埋葬されている遺跡も発掘されています。当時も犬はヒトが獲物を獲るのを手助けし、家族の安全を守ったり、野生動物が集落に侵入するのを防いだりなどの役割を果たしていたと思います。

現在では、犬は単なるペットとしての役割以外にも、狩猟、番犬、犯罪捜査(警察犬、麻薬や爆発物探査犬)、介護犬、レスキュー犬など様々な分野で活躍しています。また、犬の放し飼いが農村部でも禁止されてから、クマやサル、イノシシなどの野生動物が人里や農地に出没するようになったという話を、各地で耳にするようになりました。野生動物被害防除の観点からいえば、農村や中山間地での犬の放し飼いを法的に認めるべきだと思います。もちろん、きちんとしたトレーニングをおこなった犬についてのみ、放し飼いを認めるということですが。

犬の特性を活用した野生動物の保護管理について、研究者や行政は積極的に取り組むべきではないでしょうか。

2003/10/27   
ブナ不作、クマ夏に予測icon   ブナの実が不作になる年は、夏の内から里山や農地へのクマの出没が増えることを、独立行政法人森林総合研究所東北支所(岩手県盛岡市)の岡輝樹・主任技師らが、東北各地のデータから突き止めました。この関係を利用すれば、クマ出没予報が出きる可能性もあります。(平成15年10月20日 朝日新聞岩手版)

2003/10/25   
新製品・「美味しい水カッパー君」登場!icon   新製品『美味しい水カッパー君』は、新潟県のベンチャー企業が開発した画期的な携帯用浄水器です。親指大のステンレスカプセルの中に毛髪より数段細い銅繊維が入っています。微量銅は細菌の殺菌効果があるので、銅の微量金属作用で水道水の残留塩素を99%除去!塩素臭い水道水が、まろやかなミネラルウォーターに変わります。 さらに、O-157(大腸菌)、黄色ブドウ球菌、レジオネラ菌、サルモネラ菌、緑膿菌などさまざまな細菌の減菌効果があります。お値段はたったの1,500円(500cc用)! 効果は1本で約6ヶ月、とても経済的です!ご家庭でもアウトドアでも使用可能。海外旅行や長期の海外出張に持っていくととても便利です。『美味しい水カッパー君』についてはこちらをご覧下さい。

2003/10/23   イ
トウ・クマ両フォーラム報告記事(北海道)icon   先週末、富良野市で開かれたクマフォーラムと、南富良野町で開かれたイトウフォーラムの紹介記事が、北海道新聞地方版に4回連載で掲載されました。同記事が掲載されている北海道新聞社のウェブページをこちらです
2003/10/22   
JKGナイフショーのお知らせicon   10月25日(土)、26日(日)に第24回JKGナイフショー(ジャパン・ナイフ・ギルド主催)が、東京臨海副都心TFTホール(TFTビル西館2偕)にて開催されます。入場無料。アクセスは「ゆりかもめ」にて、「国際展示場正門駅」下車。お問い合せはJKJ事務局まで。

          ジャパン・ナイフ・ギルド事務局:銀座 菊秀内 03-3541-8390
          
http://www.jkg.jp/

2003/10/22   
スズメバチに襲われ児童7人けが(岩手県)icon   10月21日午前9時50分頃、岩手県大東町大原の大原小(栃沢満郎校長・児童218人)の近くの草地付近で、生活科の授業をしていた同校2年の児童7人がスズメバチに刺され、病院に収容されました。命には別状はなく、手当を受けた後に帰宅しました。

現場は同校から約250メートル南側で、同校によると、生活科の授業で2年生26人全員と担任、栃沢校長が自然観察をしていた。学校に戻ろうとしたところ、10匹前後のスズメバチが襲ってきて、逃げようとした児童を7人の頭や背中などを次々と刺したそうです。スズメバチは1センチほどの大きさで、大東町教委区委員会の調査で近くの林にスズメバチの巣が見つかりました。近く駆除する予定です。

(コメント)1980年から19年間で1500人以上のハチに刺された患者を診断した長野県青木村の小川原辰雄青木診療所長によると、日本ではハチに刺されで年間40人以上が死亡しているとのことです。ハチに刺されると激しいアレルギー反応が起き、治療が遅れると死亡することもある「アナフィラキシーショック」が起きます。ハチ刺されのアレルギーは、1度刺されて体内に抗体ができた人が、再び刺されたときに急激な反応をします。

一昨年某中学校でクマについての講演をした際に、同席していた盛岡森林管理局の方から聞いた話では、北海道の森林管理局に勤めていた25歳の男性職員が、スズメバチに刺されて5分後に死亡したことがあるそうです。
ハチ対策にはハチに即効的な効果がある、ハチ駆除のプロが使用しているハチ専用の殺虫剤
「ハチノックS」(携帯用)、「ハチノックL」(巣の駆除用)をお勧めいたします。

          
●スズメバチに関してのウェブページ 「都市のスズメバチ」 http://www2u.biglobe.ne.jp/~vespa/menu.htm

2003/10/22   
包丁を持った男小学校に侵入(神奈川県)MagLight icon   10月21日午前8時35分頃、神奈川県横浜市栄区上郷町の横浜市立桜井小学校(瀬戸川利満校長・児童数450人)に包丁を持った男(26)が侵入しました。それを発見した釣尚義副校長(50)が校舎内で男を追いつめ、駆けつけた栄署員が建造物侵入と銃刀法違反の容疑で現行犯逮捕しました。児童を含め、けが人はありませんでした。(平成15年10月22日 朝日新聞)

(コメント)大坂で起きた池田小学校児童殺傷事件の後に、弊社が輸入している米国製の護身用スプレー「OC-10」が学校・保育園関係から引き合いが急増しました。変質者や粗暴犯の侵入を防ぐことが最も大切ですが、一旦内部に侵入された場合、それを撃退することは大変な危険を伴います。全米各地の警察署やFBI、シークレットサービスも採用している護身用スプレー「OC-10」があれば、自分や児童、生徒の安全を確保しつつ、凶器を所持した侵入犯の攻撃力を奪い、動きを封じ込めることが可能です。学校や病院、ご自宅、店舗などの安全対策として護身用スプレー「OC-10」をお勧めいたします。

2003/10/21   
クマ避け対策「柿もぎ隊」(東京都)icon   東京都奥多摩町では昨年に引き続き、クマの出没対策として樹上に残っている柿を一般に人に採ってもらう催し「困っています!もいで下さい」を実施します。昨年初めて募集したところ、定員30人に3000人を越える申込みが殺到しました。今年は2日間にわけ、定員は各25名。申し込みは10月20日で締め切られています。
 東京都の奥多摩地区には野生のツキノワグマが推定で50〜100頭生息していると見られています。山間地では高齢化が進み、収穫せずに木に残っている柿がクマを誘引する原因となっています。この催しは奥多摩町、東京都農業事務所、奥多摩ツキノワグマ研究グループが主催しています。なお、詳細は
朝日新聞社のウェブページをご覧下さい。(平成15年10月17日 asahi.com)

2003/10/21   
「知床」世界自然遺産に推薦(北海道)icon   環境省と林野庁は10月16日、「知床」を世界自然遺産に推薦することを決めました。国連教育科学文化機関(ユネスコ)の下部機関国際自然保護連盟(IUCN)の現地調査などの審査を経て、2005年6月の世界遺産委員会で登録される見通しです。登録されれば、白神山地や屋久島に次いで国内で3カ所目の世界自然遺産となります。知床はシマフクロウやオオワシ、クマゲラなど絶滅の恐れのある野鳥の生息地や、ヒグマやエゾジカなどの野生動物の生息地となっているほか、流氷の南限としても注目されています。

知床が世界自然遺産に推薦することが決まったこの日、偶然にも私は知床国立公園におりまして、知床自然センターの自然解説員の案内で知床五湖のトレッキングを楽しんでおりました。そして、夜は知床自然センターの自主ゼミ「知床ゼミ」に参加させていただき、知床半島でのエゾジカによる植生の変化と回復の調査研究をしている、専修大学北海道短期大学の石川幸男教授の興味深いお話しを聴いておりました。ちなみに、2005年には北海道で
第9回国際哺乳類学会議が開催され、世界中から動物の研究者が来日する予定です。2005年は北海道にとってとてもメモリアルな年になりそうです。

2003/10/21   
県立病院にクマが侵入!?(岩手県)icon   10月15日午前5時35分頃、岩手県一関市中央町の路上を1頭のツキノワグマが歩いているのを通行人が見つけ、警察に通報しました。クマは約300メートル離れた岩手県立磐井病院に、正面の自動ドアから侵入し、裏側のドアのガラスを破って逃走しましたが、再び正面から病院へ侵入し、裏側のドアから逃げだし、中学校の近くを通り、市北部の山林へと立ち去りました。待合室付近には数人の入院患者がいましたが、幸いけが人はありませんでした。同市では13日にも市街地に近い釣山公園付近でクマの目迎情報が寄せられていました。

一関署や病院関係者によると、クマは体長1メートル超、体重は推定100キロ。2重の自動ドアがある1階東側の正面玄関から入り、待合室の脇を通り、ほぼ1直線状にある西側の非常口のガラスを突き破って逃げました。クマは駐車場を回り、再び玄関から侵入し、同じ経路をたどって壊した非常口から逃走しました。2度にわたる侵入時間は合わせて3分ほどだったそうです。

同病院の伊藤博次事務局長は「この病院は町の中にあるし、残飯もきちんと小屋の中に入れている。クマが侵入するとは信じられない」と首をひねっています。クマの目撃情報があった付近の小中学校は、生徒の登下校に教諭らが巡回したり、児童生徒を一斉下校させるなどして注意を呼びかけています。

一関市は15日、一関地方振興局にクマ捕獲の許可を申請したほか、対策会議を開き、関係機関と連携して警戒・広報活動を行うことに決め、一関警察署は署員40人、車輌10台を動員し、消防団も車輌1台を出動させ広報や警戒にあたりました。また、一関猟友会も10人が市北部の山林を見回りました。

病院に侵入する前には、同病院近くの市道で特徴の似たクマが目撃去れ、通報を受けた同署員がクマを捜していました。一関市によると、昨年6月下旬にも同病院西側の民家の畑などで、クマの足跡が見つかっているとのことです。詳細は
岩手日報社のウェブページをご覧下さい。(平成15年10月15日,16日 岩手日報

2003/10/21   
ヒグマを放し飼いにした「クマの森」計画icon   観光レジャー業北海道最大手の加森観光(札幌市)は、十勝管内新得町のリゾート施設サホロリゾート内に、ヒグマを放し飼いにする大規模な飼育施設「クマの森」の新設を計画しています。2005年4月に開業を目指しています。

加森観光はグループは登別市で「のぼりべつクマ牧場」を運営していますが、より自然に近い状態でクマを飼育・観覧できる方策を検討してきました。スウェーデン中部には森林の一角を柵(さく)で囲み、クマを飼育する施設「オッシャの森」があり、施設を視察した加森観光が「オッシャの森」側に協力を要請し、このほど協力関係が結ばれました。詳細は
北海道新聞のウェブページをご覧下さい。(平成15年10月16日 北海道新聞)

2003/10/21   
キノコ採り男性クマに噛まれけが(岩手県)icon   10月14日午前9時半頃、岩手県湯田町の南本内岳でキノコ採りをしていた同町の男性(67)が、突然飛び出してきたツキノワグマに右腕を噛まれ、全治2週間のけがを負いました。男性は自力で下山して、同町内の病院で治療を受けました。クマは噛みついた直後に斜面を転げ落ちたそうです。詳細は岩手日報社のウェブページをご覧下さい。(平成15年10月15日 岩手日報

2003/10/21   
ヒグマフォーラムが開催(北海道)icon   10月12日〜13日に北海道富良野市において「2003クマフォーラムin富良野」が開催され、大勢の参加者があり内容的にも大盛況でした。「2003クマフォーラムin富良野」はヒグマ問題に長年組んでいる道内のNGO「ヒグマの会」(会長・金川弘司/北海道大学名誉教授、(社)北海道獣医師会会長・(社)日本獣医師会副会長)が主催しています。

今回のテーマは「不通のマチのためのクマ対策〜現場対応から情報公開まで」で、富良野市で今年集落に出没し、親子共々有害駆除されたヒグマの出没現場や射殺現場のエクスカーションや、9月に発見されたばかりの冬眠穴のエクスカーションをはじめ、国後島のヒグマ生息地の視察報告や電気牧柵を使った農業被害対策の報告、道南における出没個体識別の試みや、長野県軽井沢町で今年の8月に行われたカレリアン・ベアドッグによるクマ保護管理の試み、知床地域のクマ問題に対する住民意識アンケート調査の報告、渡島半島地域ヒグマ保護管理計画と市町村民の対応、斜里町(知床)のヒグマ対策の現状と人材育成研修についての発表、岩手県におけるツキノワグマの移動放獣の現状と問題点、(ハンターが組織した)小樽ヒグマ研究会の発足の意義とクマ個体識別の試みについての報告が行われ、その後発表者によるパネル討論、(財)しれとこ財団のスタッフによる「ヒグマとの遭遇回避と遭遇時対処法」の実演が、2日間にわたって行われました。

私もヒグマの会のメンバーなので、前日の晩から岩手大学ツキノワグマ研究会の学生達と富良野入りし、ヒグマの会現地世話役の山本牧氏や、同じくヒグマの会のスタッフや北海道大学ヒグマ研究グループの学生さん達と一緒にフォーラム開催の準備をさせていただきました。また、生まれて初めてヒグマの冬眠穴に入いるという、とても貴重な体験もさせていただきました。そして、ヒグマの保護管理と住民の安全対策に情熱を燃やして奮闘されている富良野市役所の職員の方とも知り合い、とても有意義な時を過ごすことができました。そして、富良野の美しい紅葉を楽しむことができました。

2003/10/10   ヒグマによる事故を避けるためのアドバイスicon   北海道の知床国立公園に接している羅臼町はヒグマの生息地です。羅臼町役場のウェブページには「ヒグマに対していかに行動すればいいのか」という、ヒグマによる事故を防ぐためのアドバイスが掲載されています。この内容はツキノワグマにも当てはまることですので、クマに興味のある方はぜひご覧下さい。弊社が輸入している熊撃退スプレー「カウンターアソールト」も紹介されています。

          
●羅臼町 http://www.muratasystem.or.jp/~rausu/

2003/10/10   
イノシシ被害問題のウェブページicon   中國新聞が掲載していた、イノシシ問題を取材した特集『猪変(いへん)』のウェブページです。人とイノシシの軋轢の問題を、様々な角度から精力的に取材しています。とても内容の濃いウェブページですので、獣害対策に関わっている方、イノシシ被害に困っている方はぜひご覧下さい。

           
●中國新聞社の『猪変』のウェブページ  http://www.chugoku-np.co.jp/kikaku/ihen/index.html

2003/10/09   
Mac OS X v10.3 “Panther”まもなく発売icon   米国アップルコンピューター社の日本法人によると、オペレーションシステムMac OS Xの次期メジャーリリースとなるMac OS X v10.3 “Panther”が、10月25日(土)に発売になるそうです。価格は14,800円(メーカー希望小売価格、税別)、Apple Storeおよびアップル製品取り扱い販売店で販売開始されます。

Mac OS X v10.3 “Panther”については
アップルコンピューターのウェブページをご覧下さい。(平成15年9月26日 岩手日報

2003/10/08   
獣害対策学習会のお知らせicon   野生動物による被害問題に的を絞った学習発表会が、今年は11月22日(土)〜23日(日)に岐阜県谷汲のLEARNING ARBOR横蔵(元谷汲村立横蔵小学校)で開催されます。現在参加者を募集中です。

今年の獣害対策学習会のテーマは、「新たなる獣害の発生−移入種問題と獣害対策−」です。開催地となる岐阜県では、サル、イノシシ、シカ、カモシカ、ツキノワグマによる被害の他にも、ヌートリアやアライグマなどの移入種による、新しい獣害も発生しており、岐阜県は「獣害のデパート」と一部でいわれているそうです。織田鉄一先生(名古屋大学)による基調講演や、クマによる剥皮被害やサル、イノシシによる被害が問題となっている 岐阜県根尾村でのエクスカーションのほか、参加者による口頭発表やポスター発表などが予定されています。

参加者は発表するのが原則ですが、発表無しでの参加も可能です。参加申込み・お問い合せは下記の事務局までお願いいたします。

           ■申込先・お問い合せ
            ・メール受付アドレス h4111010@guedu.cc.gifu-u.ac.jp
            ・郵便受付住所 〒501-1193 岐阜市柳戸1-1  岐阜大学 ツキノワグマ研究会
            ・FAX受付番号 058-293-2862
             獣害学習会のウェブページ 
http://jyuugai.fc2web.com/


2003/10/08   猿害対策に携帯電話を利用icon   サルによる農作物被害に毎年悩まされている福島市の「JA新ふくしま」は、電波発信機付の首輪を装着したサルの群の位置を調べ、携帯電話の電子メールで農家にその位置を配信するサービスを今年の夏からはじめました。農家はメールの情報を基に、打ち上げ花火などでサルを畑から追い払う試みです。詳細は日本経済新聞社のウェブページをご覧下さい。(平成15年9月14日 日本経済新聞社)

2003/10/07   
岐阜大学クマ研のウェブページicon   岐阜大学ツキノワグマ研究会のウェブページがリニューアルしました。日頃の活動や剥皮被害などの画像が載っています。掲示板もあります。ウェブページはリニューアルされたばかりで、情報量はまだ少ないのですが、これからが期待できる若狭溢れるウェブページです。ぜひご覧下さい。

          
●岐阜大学ツキノワグマ研究会 http://www.geocities.jp/gidai_kumaken/menu.htm

2003/10/06   
岩手山で初冠雪icon   盛岡市地方気象台は10月5日、岩手山(2,038m)の初冠雪を観測しました。平年よりも8日早く、昨年よりも17日早い観測となりました。(平成15年10月6日 岩手日報)

2003/10/06   
種市町でサーフィン教室icon   岩手県の沿岸北部に面している種市町で、種市観光協会が主催している本年度5回目のサーフィン体験事業が、10月5日に種市海浜公園で開催されました。この日は天候と波にも恵まれ、海水温も暖かで絶好のサーフィン日和となりました。この日の参加者は12名で、インストラクターの指導でパドリングやテイクオフの練習を行いました。今回で3回目のサーフィン体験事業参加という地元種市町の女性と久慈町の男性は、見事なテイクオフを行い、参加者から喝采を浴びていました。

種市観光協会が主催するサーフィン体験事業(種市海浜公園活用推進事業)は、江戸ヶ浜サーフィン友の会、佐々木清治、surf shop North line(久慈市)、その他の協力により行われています。本年度は8月3日、8月17日、9月7日、9月21日、10月5日に開催されました。体験料は無料(保険料300円必要)で、サーフィンボードとボディーボード、ウエットスーツは無料で貸し出されます。対象は中学生以上のサーフィンやボディーボード初体験の方で泳げる人。今後の予定は現時点では未定とのことですが、再びサーフィン体験事業を開催する場合には
種市町のウェブページなどで公知するとのことです。

なお、種市町や隣の久慈市の沿岸にはサーフポイントが多数点在し、年間を通してサーフィンを楽しむことができます。種市町へは盛岡から東北自動車道を通り、八戸自動車道の軽米I.C.から一般道を使い、約2時間半弱で通える距離にあります。江戸ヶ浜海浜公園にはトイレ・更衣室・ロッカールーム・シャワー室が完備した公共施設(5月〜10月末まで使用可能)やキャンプ場などが整備されており、サーフィンや海水浴、磯釣りなどを楽しむことができる絶好地です。

          
●種市町のウェブページ  http://www.town.taneichi.iwate.jp/

2003/10/06   
岩手県で捕殺された1頭のツキノワグマの意義icon   岩手県ではツキノワグマ保護管理計画が平成14年度に策定され、平成15年4月1日より運用されています。ツキノワグマ保護管理計画の中で注目される点の1つは、これまで有害駆除による捕獲許可の権限は県知事の仕事(実際には各地域ごとの県の出先機関・地方振興局が捕獲許可を出す)だったものが、緊急時に限り(事前に届け出をした)市町村長が捕獲許可を出すことができるようになったことです。許可権限を県から市町村に移すことを一般的には「権限委譲」といいますが、今回の場合は緊急時の特例条件を満たす場合に限り自動的に捕獲許可権限を県から市町村に移すということなので、「緊急時における捕獲許可事務の特例処理」と表現されています。

ただし、ツキノワグマの捕獲許可を市町村の裁量で出す場合、適切な保護管理が望めない、被害の調査がきちんと行われない、適切な被害防除法が指導されない、捕獲数に歯止めがきかず、地域個体群に大きなダメージを与える危険性があるなどといったことが懸念されます。そのような理由で、捕獲権限を市町村から県に戻す例が全国的には増えており、岩手県の取り組みはその流れに逆行しているとも受け取れます。

9月24日に岩手県下閉伊郡川井村で1頭のツキノワグマ(雌)が民家の敷地内に侵入し、川井村の許可で駆除されました。捕殺されたこのクマは、市町村の裁量で捕獲許可が出され駆除された第1号となりました。このツキノワグマの駆除(捕殺)は大きな意義を持つのではないでしょうか。

2003/10/06   
村の許可でクマを駆除(岩手県)icon   9月24日午前5時40分頃、岩手県川井村の民家敷地内に雌のツキノワグマが1頭侵入し、同村の許可で駆除されました。これまで捕獲許可は県の事務だったが、条例改正にともない8月1日から緊急時に限り市町村が処理できることになり、初めての捕獲となりました。

クマは、村内の農業男性が水田の様子を見に行こうと玄関を出たところ、庭にいたそうです。その男性から通報を受けた川井村役場は、地元猟友会に連絡しそのクマを猟友会会員が駆除しました。川井村の古舘章秀林政課長は「以前から人的被害や農作物被害があった地域。村民の生命を守るのはもちろん、安心して作業してもらえる点でも迅速処理が可能になったのは大きい」と効果を強調してます。

ツキノワグマ捕獲許可は、6月県議会の条例改正にともない、希望した39市町村に「緊急時における捕獲許可事務の特例処理」が認められました。特例とは、日常生活の範囲での人身被害、人家敷地内への侵入、学校や病院などの敷地内侵入〜など緊急時に限られます。詳細は
岩手日報社のウェブページをご覧下さい。(平成15年9月26日 岩手日報

2003/09/30   書籍の紹介『ブルーベア』icon   クマに関した書籍を集めたアウトバックの「クマ本ライブラリー」に素晴らしいクマ本が増えました。

『ブルーベア』は、著者のリン・スクーラー氏と星野道夫氏との友情の物語を記録した本と表現しても良いかもしれません。リン・スクーラー氏はアラスカに30年以上住み続け、写真家やテレビ局の撮影隊、観光客などを船を使ってアラスカの大自然に案内するアウトフィッターです。そして、野生動物フォトグラファーとして雑誌『アラスカ』の大賞2回と、『ナショナル・ワイルドライフ』の大賞を受賞しています。

内容は筆者と星野道夫さんとの出会いから、筆者の生い立ちなどを取り混ぜながら、星野道夫さんと共にした数々の撮影旅行の思い出がつづられています。そして、星野道夫さんの突然の死と、リン・スクーラー氏が独自で調べた、星野道夫さんがカムチャッカでヒグマに襲われ命を失ったいきさつや、星野道夫さんの葬儀に参列したときの様子なども書かれていました。

本書のタイトルにもなっている「ブルーベア」(blue bear)とは、別名「グレイシャーベア」(glacier bear/glacierとは「氷河」の意)とも呼ばれ、アメリカクロクマ(American black bear)の体毛が青みを帯びた個体を指しています。個体数がとても少なく、アラスカの沿岸の限られた地域でしかあまり目撃例がないということです。筆者のリン・スクーラー氏は星野道夫さんから啓示を受け、彼と一緒にブルーベアを撮影することを夢見ていたのでした。星野道夫さんの突然の死によって、夢を実現させることができなくなりましたが、やがて念願のブルーベアを発見し、その撮影に成功しています。

本書は、私が今年これまでに読んだ本の中で、最もお薦めしたい本の1冊でもあります。『ブルーベア』の出版元などの情報は
こちらをご覧下さい。

2003/09/29   
秋田県で人身事故発生icon   9月28日の午前7時半ごろ、雄勝町秋の宮大平の国有林で、義兄とキノコ採りをしていた男性(50)がツキノワグマに襲われ、頭など5カ所を噛まれて重傷を負いました。
 湯沢暑によると、男性がキノコを捜して草をかき分けていると突然クマに襲われたそうです。詳細は
秋田魁新報のウェブページをご覧下さい。(平成15年9月29日 秋田魁新報)

2003/09/29   
ブナの実凶作年→クマの人里出没増加icon   ツキノワグマの人里への出没頻度がブナの実の豊凶に関係しているとの研究成果が、独立行政法人森林総合研究所東北支所の岡輝樹主任研究官(行動生態学)らのグループによってまとめられました。

同支所は、東北森林管理局と同青森分局の協力を得て、1989年から福島県をのぞく東北5県の7地域でブナの実の豊凶調査を継続して実施。各地域の調査地点のうち凶作だった地点の割合を示すブナの実の凶作指数と各県自然保護課がまとめているツキノワグマの有害駆除頭数(7〜11月)を比較し、5地域で相関関係が認められました。

岩手県内ではブナが少ない北上高地では相関関係はなかったが、奥羽山系では凶作指数の変動から63%の確率で駆除頭数(出没頻度)の動きを予測することが可能との結果が出ました。詳細は
岩手日報社のウェブページをご覧下さい。(平成15年9月20日 岩手日報)

2003/09/29   
ナキウサギの天然物指定請願運動icon   皆さんはエゾナキウサギをご存じですか?体長15〜18cmで耳が丸くて短いこのウサギは、今から3〜4万年前にシベリヤ大から北海道に渡ってきたと考えられており、「生きた化石」といわれてます。ナキウサギはキチッ、キチッ、キチッと大きい声で鳴きます。


ナキウサギの仲間は北米に2種類と、ウラル、シベリア、モンゴル、中国、朝鮮、カムチャツカ半島、サハリン等に生息しています。日本では北海北見山地、大雪山系、日高山脈、夕張山地などの極限られた地域にしか生息しておりません。その貴重な生息地が大規模林道や道路建設などの計画によって危険にさらされており、エゾナキウサギとその生息地を守ろうとする人々や団体と開発派との攻防が今も続けられています。


氷河期の生き残りでもある貴重な野生動物・ナキウサギを、国の天然記念物に指定するように求める署名運動が、ナキウサギを愛する人々によって行われています。詳細は
「ナキウサギふぁんくらぶ」のウェブページをご覧下さい。
2003/09/20   
日本哺乳類学会2003年度大会開催icon   本日より23日後全中まで、岩手大学(岩手県盛岡市)で日本哺乳類学会2003年度大会が開催されます。昨日も遅くまでかかって実行委員と応援の学生さんが会場の準備を行いました。
 今回の大会では、アウトバックも商品の展示を行っております。哺乳類学会に参加された折りには、3Fにある出展社展示室をぜひ覗いてください。なお、アウトバックは日本哺乳類学会2003年度大会に協賛しております。

2003/09/20   
300キロのヒグマが駆除!?(北海道)icon   9月18日に北海道函館市内にある取引先から寄せられた情報です。300キロの大型のヒグマが人家付近に出没したので、駆除されたと言うことです。新聞に報道されていないので真偽は確認できませんが、300キロのヒグマといえばかなりの大物です。

 今年は冷夏の影響で作物の生育が遅れており、函館周辺ではクマの出没と農作物の被害が増えているという話でした。幸い人身被害はまだ起きていないとのことですが、十分注意が必要です。

2003/09/17   
ヒグマフォーラムのご案内icon   平成15年10月12日(日)〜13日(月・祝日)に北海道富良野市にて、2003年ヒグマフォーラム(主催:ヒグマの会)が開催されます。今回のテーマは『普通のマチのためのクマ対策ュ現場対応から情報公開まで』です。

各地でヒグマの出没、農作物被害が相次いでいますが、一部を除き、自治体にスタッフはおらず、担当者が苦労しながら手探りで対応しているのが現状です。「ヒグマとの共存」という総論は普及しつつありますが、実際に被害に遭い、リスクを負う市町村や被害農家には、そのための技術や人員、情報がまだまだ不十分なままです。
道内外で行われている先進事例や、防除対策に悩む現地報告などを基に、現場の役に立つ情報を提供すると共に、今後の長期的なヒグマ対応のあり方を考えます。(「ヒグマフォーラムのご案内」より抜粋)

開催日時は10月12日午後1時より、13日午後1時まで。会場は12日は富良野市生涯学習センター、13日は富良野市文化会館大会議室です。12日は現地視察と現地からの報告が行われます。13日はテーマ『普通のマチのためのクマ対策ュ現場対応から情報公開まで』に沿った一般向けフォーラムが開かれます。参加費は無料。どなたでも参加できます。懇親会費は2,000円。
詳細はこちらをご覧下さい。
申し込み締め切りは9月25日まで。メールかファックスで下記にお申し込み下さい。

         
申込み・お問い合せ
         ヒグマの会・事務局/前田
         FAX:0144-87-4360 E-mail: kuma-n@h3.dion.ne.jp


2003/09/17   
雪男の正体はヒグマ!?icon   ヒマラヤの雪男(イエティ)を調査している登山家の根深誠さん(日本山岳協会青森支部長)が、「イエティと考えられていたのはヒグマの1種」とする調査結果を9月14日までにまとめました。近く雑誌などに発表する予定です。

根深さんは12年前からネパール、ブータンなど十数カ所でシェルパ族のガイドと聞き取り調査を続けてきました。「イエティ」はシェルパ語で雪男で、メティとも呼ばれています。ジェルパ以外の民族のほとんどが、メティをヒグマの1種「ヒマラヤン・ブラウン・ベア」と説明したそうです。(平成15年9月15日 日本経済新聞)

          
●北海道新聞社のウェブページに掲載された同記事
           
http://www.hokkaido-np.co.jp/Php/sch-kiji.php3?&query=ヒグマ&dd=20030914&kiji=0025.200309146806

2003/09/17   
テントに倒木直撃 1人死亡(北海道)icon   9月14日午前4時頃、北海道千歳市美笛の支笏湖畔のキャンプ場で、苫小牧市在住の看護師・伊藤文彦さん(41)ら4人家族のテントに、台風14号の強風で倒れた木が直撃しました。
伊藤さんは頭を強く打ち、収容先の病院で約14時間後に死亡しました。一緒にいた妻(43)と長女(13)が顔や足に軽傷、次女(11)にはけはがありませんでした。

道警千歳署の調べでは、倒れたのは高さ約27メートル、直径約90センチの木で、伊藤さんらはテントの中で就寝中だったとのことです。(平成15年9月15日 日本経済新聞)

(コメント)
9月13日から14日にかけ、私も家内と長男と一緒に四駆クラブのツーリングに参加し、青森県十和田湖畔にある宇樽部キャンプ場でキャンプをしておりました。13日午後10時頃から風雨が強くなり、タープの下での野宴を一旦中止にし、テーブルやイス、料理を全て撤収しました。その後風は強さを急激に増し、風にもぎ取られた木の枝がたくさん飛ばされてきました。人も斜めになるぐらいの強い風です。2次会をキャビンの中でしていた時に、突然「ゴン!」という大きな音がして、屋根に何かがぶつかりました。

参加者のほとんどはキャビンで就寝しましたが、テント(おろしたてのファミリーテント)で就寝していた仲間は、夜中にテントが強風に吹き飛ばされ、車の中で一夜を過ごしました。
翌朝になってキャビンの外に出てみると、キャンプ場の中は強風にもぎ取られた木の枝や葉が散乱し、私たち家族が泊まっていたキャビンの直ぐ脇の立木も、幹の途中から折れているのが目に入りました。
管理棟の方の話では、キャンプ場内で倒れた木があったということです。幸いにも人的な被害はありませんでした。14日も強い風が吹いておりました。

2003/09/17   ネコを空気銃で撃った疑いで猟友会会長逮捕(静岡県)icon   静岡県沼津署は9月10日、同県沼津市下香貫宮脇、会社役員で同県猟友会会長益田昇容疑者(76)を銃刀法違反(発射制限)、動物愛護法(保護動物の虐待)などの疑いで逮捕しました。

調べによると、益田容疑者は今年4月27日、近所の男性(52)の飼い猫を種猟などに使う空気銃(エア・ライフル)で撃った疑いが持たれています。また、5月3日、自宅でカラスに向け、空気銃を発射するなどした疑いも持たれています。益田容疑者は容疑を否認しています。
猫は弾が当たって右足の骨が折れていました。飼い主がけがに気がつき、獣医師に見せたところ銃で撃たれていることが分かりました。同署が猫に当たった弾と益田容疑者の銃を鑑定し、線条痕がが一致したとのことです。(平成15年9月11日 朝日新聞)


2003/09/17   
ヒグマ猟での鉛弾規制 道が検討(北海道)icon   北海道は9月9日までに、ゾジカ猟で使用が禁止されている鉛弾を、北海道はヒグマ猟でも規制する方向で検討を始めました。ヒグマ猟の鉛弾がエゾジカ猟でも使用され、オジロワシなどの鉛中毒につながっていると見られるためです。鉛弾に代わる銅弾の性能試験を行い、ヒグマにも銅弾が使用可能と判断できれば、2005年度にも全面規制に踏み切るそうです。詳細は北海道新聞社のウェブページをご覧下さい。(平成15年9月10日 北海道新聞

2003/09/17   
ヒグマの出没相次ぐ函館管内(北海道)icon   8月以降北海道警察函館方面本部管内の各警察署に、ヒグマの目撃情報が相次いで寄せられています。8月末までの同本部管内の目撃情報は116件と昨年よりも7件少ないが、8月に入ってから連日のように目撃情報が寄せられており、警察では注意を呼びかけています。

函館地域課によると、6月末までの同本部管内のヒグマの目撃情報は39件、7月は31件、8月は46件と急増しているとのことです。特に8月に入ってからは、七飯や上磯、八雲町などの畑でビートやニンジン、コーンなどの農作物の食害が目立っています。8月30日には熊石町で渓流釣りをしていた男性2人がヒグマに追われ、一昼夜逃げ回り、
道警のヘリに救出される騒ぎが起きています

例年の場合、7〜9月がクマ出没のピークだが、渡島支庁生活環境課の沼尾淳悦・自然環境係長は、「今年は冷夏の影響で作物の実りが遅かった分、クマの出没時期が遅れることも考えられるため、10月末までは注意が必要」と述べています。
クマとの遭遇を避けるため(1)クマが出没する恐れのある場所に残飯を残さないこと(2)入山時には目立つ服装でラジオなどで音を出し、
クマ撃退用のスプレーなどを携帯することなどをアドバイスしています。詳細は北海道新聞社のウェブページをご覧下さい。(平成15年9月10日 北海道新聞

2003/09/12   
業務をお休みしますicon   平成15年9月13日(土)〜9月15日(月・祝日)まで業務をお休みさせていただきます。お客様にはご迷惑をお掛けいたしますが、どうかよろしくお願いいたします。

2003/09/12   
祝・アクセスカウンター13万ヒット達成!icon   お陰様で本日アクセスカウンターが13万を達成いたしました。皆様のご協力に感謝しております。どうもありがとうございました。

1998年2月22日にウェブページを公開して以来、約5年7ヶ月(2027日間)で13万アクセス達成しましたが、今年6月21日に12万アクセスを達成しておりますので、わずか83日間で1万回ものアクセスをしていただいたことになります(1日平均120アクセス)。アクセス数の増加については、今年は天候の不順や冷夏の影響などで、クマによる農作物被害が各地で頻発しているとともに、10年以上前から既に専門家によって指摘され続けていた「集落依存型のクマ」(「里グマ」や「新世代グマ」とも呼ばれている)が世代を重ね、全国各地で増えていることの現れ(結果的にクマに関心を持つ人も増えた)ではないかと推察しております。

弊社は平成元年からクマの被害対策やクマの保護管理の諸問題に深く関わっており、クマ被害防除機器の輸入や販売を通して、特に「被害防除の視点からのクマの保護管理」についての普及・啓蒙に努めてまいりました。
さらに、クマに関わる様々な会議や勉強会、シンポジウム、フォーラム、学会などに参加するとともに、情報の収集と情報の提供や講演などにも努めております。

今年も
イベント『クマってどんな動物?〜人とクマの関係を探る』(東京都多摩動物公園)、「第10回クマを語る集い」(宮城県田村町)、第12回「ブナ林と狩人の会(マタギサミット)」(山形県小国町)、「ヒトと野生動物の関係を考える集い」(長野県軽井沢町)、「人とクマとが共生する世界を目指して〜作家 C.W.ニコルとクマ問題専門家 C.L.ハント対談」(東京都・東京大学)に参加しております。また、長野県軽井沢町で星野リゾート・ピッキオがWind River Bear Institute (米国ユタ州)の支援で実施していた、カレリアン・ベアドッグを利用したクマ対策の実地にも、8月25日、26日と二晩参加させていただきました。今後も「日本哺乳類学会2003年度大会」(岩手県盛岡市)や「ヒグマフォーラム」(北海道富良野市)などの参加も予定しております。

弊社とクマとの関わりは今後も続いてまいります。皆様の益々のご声援とご支援をよろしくお願い申し上げます。この度は誠にありがとうございました。

2003/09/09   
下北でクマを2頭有害駆除(青森県)icon   クマによる食害や目撃情報が相次いでいる青森県横浜町では、9月4日までに地元の猟友会がツキノワグマ2頭を有害駆除しました。横浜町は8月15日に有害駆除として3頭の捕獲を許可していました。

クマは8月29日に横浜町上イタヤノ木地区で体長145センチの雄を1頭、同31日には向平地区で体長120センチの雌を1頭捕殺しました。横浜町では猟友会が8月22日から毎週金曜日〜日曜日の3日間に限り、町内4カ所に箱ワナを設置し、駆除作業にあたっていました。クマの食害を受けている食用のトウモロコシの他、飼料用のトウモロコシの収穫が終わる9月末まで駆除作業を行います。
横浜町では2002年には1頭、2001年には3頭のクマを有害駆除しています。詳細は
東奥日報のウェブページをご覧下さい。(平成15年9月4日 東奥日報)

2003/09/09   
「クマさん」がクマを負かす(青森県)icon   9月4日午前8時半頃、青森県弘前市坂元の雑木林で、弘前市桜ヶ丘在住の熊沢慶三さん(68)が親子連れのツキノワグマに遭遇し、襲いかかってきた母グマをともえ投げで撃退しました。

弘前署などによると、熊沢さんは同日午前8時頃から1人で趣味のアケビ採りをはじめました。30分後親子グマが近くのブナの木から下りてきて、体長約120センチの母グマが熊沢さんに襲いかかりました。熊沢さんは仰向けに倒れ、クマの腹部を右足で蹴り上げるとともに両前足をつかみ後方に投げ飛ばしました。
クマは沢の傾斜を数メートル転がり落ち、熊沢さんがアケビ採り用のかまで威嚇すると茂みに消えたそうです。熊沢さんはクマと組み合った際に、右手首に軽傷を負いました。なお、熊沢さんは身長約170センチ、体重約85キロで、友人から「クマ」の愛称で呼ばれており、青年時代は自衛隊に所属していました。(平成15年9月5日 岩手日報)

(コメント)
東奥日報のウェブページには、クマを投げ飛ばした「クマさん」こと熊沢慶三さんの写真が掲載されています。
東奥日報のウェブページ  
http://www.toonippo.co.jp/news_too/nto2003/0904/nto0904_19.html

2003/09/09   
クマをかたどった?石器出土(北海道)icon   発掘調査が行われている北海道網走市内の網走川の河口近くの最寄(もよろ)貝塚で、クマをかたどったとみられる石器が8月30日までに出土しました。発掘調査を統括している東京大学実習施設(網走管内常呂町)の宇田川洋教授は「オホーツク文化における強いクマ信仰をあらためて示している。」と分析しています。

石器は8月中旬、竪穴住居跡から見つかりました。高さ約5センチ、直径が約1センチで目鼻がくっきり彫られています。最寄貝塚をはじめ、オホーツク文化の遺跡からは、祭礼用に彫られたとみられるクマの骨角器や土器が多数見つかっていますが、石器は珍しいそうです。今回の調査では、先に出土された鐸状(たくじょう)の土製品に続く貴重さ資料とのことです。石器の写真や詳細については
北海道新聞社のウェブページをご覧下さい。(平成15年8月31日 北海道新聞

(コメント)
 続縄文時代と擦文時代にかけて、サハリン、北海道、クリール列島のオホーツク海沿岸にオホーツク人と呼ばれる人々が住んでいて、「オホーツク文化」と呼ばれる独自の文化を形成していました。オホーツク文化は時代の流れの中に消えていくのですが、その一部はアイヌ文化に継承されていると考えられています。オホーツク文化の遺跡から、クマを表現したたくさんの動物意匠遺跡が発見されています。オホーツク人にとってクマは特別な存在だったと考えられます。

 なお、昨年は東京大学総合研究博物館(東京都文京区本郷)で企画展・『古代オホーツクと氷民文化ー北の異界』が開催されました。
詳細はこちらをご覧下さい。

2003/09/09   下北でクマの食害が頻発(青森県)icon   青森県下北半島の横浜町やむつ下北地域ではツキノワグマとみられる農作物被害が相次いでおり、横浜町では人身被害も懸念されることから有害鳥獣駆除に踏み切る。食害はトウモロコシは主で、クマの目撃情報も寄せられており、各市町村は注意を呼びかけています。

横浜町は、8月15日付で有害鳥獣駆除の申請を許可し、8月22日から地元猟友会員がワナを仕掛ける作業に入ります。期間は毎週金曜日〜日曜日の3日間で、8月22日から9月末まで実施されます。
横浜町や青森県警野辺地署によるとクマとみられる食害は7月末から頻発し、8月14日現在で7カ所、トウモロコシ約1500本が被害を受けました。町中心部を貫く国道279号線沿いに被害が集中し、中には民家からわずか20〜30メートルの畑があらされた例もあります。
また、佐井村役場によると、8月3日にトウモロコシは竹の被害が初めて報告され、ここ一週間では6つの畑が被害に遭いました。目撃情報によるとクマは体長1.5メートルぐらいの成獣。佐井村役場では防災無線を通じて、農作業時に注意するように指導しています。
さらに、むつ市にも今週に入り、日に2、3件、トウモロコシやプラムの被害報告が寄せられ、市は有線放送で注意を促しています。
東通村でも先週、トウモロコシ約40本が食害を受けたとの情報が役場になりました。目撃情報も頻発。川内町、大間町でも目撃情報が相次いでいます。(平成15年8月14日 東奥日報)

(コメント)
 青森県八戸市内の取引先から7月30日に得た情報によると、下北の大間町では日中でも堂々とクマが道路を歩いているので、住民は恐怖しているとのことです。大間町では2001年6月13日に山菜採りをしていた女性(72)がツキノワグマに襲われ、頭蓋骨骨折の疑いのある大けがを負ったほかに、同年10月9日に山でキノコ採りをしていた男性(65)がクマに襲われ、顔面裂傷と上あご骨折、左眼球破裂などで重傷を負う事故が発生しています。


2003/09/07   
日本哺乳類学会2003年度大会のお知らせicon   9月20(土)〜23日(火・祝日)まで、岩手大学にて日本哺乳類学会2003年度大会(大会長・三浦真悟/事務局長・青井俊樹)が開催になります。9月21日(日)PM 15:00~17:30には岩手大学人文社会科学部大講堂にて、公開シンポジウム「野生哺乳類の個体数推定法 〜一致点と課題〜」(コーディネイター/三浦真悟)が開かれます(入場無料)。

クマに関連する発表は以下の通りです。なお、公開シンポジウム以外の発表を聴講するには(日本哺乳類学会2003年度大会に参加するには)参加費が必要になります。
詳細については
日本哺乳類学会2003年度大会公式ウェブページをご覧下さい。なお、有限会社アウトバックは日本哺乳類学会2003年度大会の協賛企業です。

口頭発表 9月21日(日)午前 A会場 09:00~11:45
「保護管理計画における3つの管理の位置づけ」 高柳敦(京都大学大学院・農・森林科学)
「赤外線センサー作動カメラで撮影した写真からの耳標マーキングの視認性」 小金澤正昭(宇都宮大学・農・演習林)
「ツキノワグマのヘアートラップ法による個体識別の検討」 森光由樹・名矢結香・片山敦司・泉山茂之(株式会社野生動物保護管理事務所)
「岐阜県根尾村におけるニホンツキノワグマの生息推定法」 岡野司(岐阜大・連合獣医)・白濱直樹(岐阜大・連合農)・吉田洋・村瀬哲磨・坪田敏男(岐阜大・農)
「京都府の二つのツキノワグマ個体群への捕獲圧について」 大井徹・瀬川也寸子(森林総研・関西)・山田文雄・北原英治(森林総研)
「島根県におけるツキノワグマの捕獲実態と問題点」 金森弘樹・澤田誠吾(島根県中山間地域研究センター)
「ブナの不作がツキノワグマの人里域出没を決めるか?」 岡輝樹(森林総研・東北)・三浦真悟(森林総研)・正木隆(農林水産技術会議)・鈴木和次郎(森林総研)・大住克博(森林総研・関西)・齊藤正一(山形県森林研究研修センター)
「ツキノワグマ個体群の遺伝的な構造・西日本個体群と新潟個体群の比較」 大西尚樹(森林総研・関西)・齊藤隆(北大・フィールド科学センター)・石橋靖幸(森林総研・北海道)・北原英治(森林総研)・金森弘樹(島根県中山間地域研究センター)・西信介(鳥取県林業試験場)・大井徹(森林総研・関西)
「ニホンツキノワグマ頭骨の本州西部における地理的変位」 下稲葉さやか(京大・理・動物)・大井徹・島田卓哉(森林総研・関西)・北原英治・山田文雄(森林総研)・鳥居春己(奈良教育大・自然環境教育センター)
「ニホンツキノワグマ頭骨縫合の閉鎖の進行とその年齢形質としての可能性」 天野雅男(東大・海洋研・沿岸センター)・大井徹(森林総研・関西)・早野あづさ(京大・理・動物)
「北海道手塩地方研究林におけるヒグマの長期モニタリング」 青山智彦・筒井涼子・尾崎光宏(北大・農)・高山琢馬(北大・水産)・村田圭祐(北大大学院・理)・山本岳男(美深町)・日野貴文(北大・農)・鈴木雅博(北大大学院・農)・佐藤友香(北大・獣)・北大ヒグマ研究グループ

ポスター発表 9月21日(日)午前〜9月23日(火・祝)午前 P会場
「ヘア・トラップ法を用いたヒグマ加害個体の識別(予報)」 釣賀一二三・富沢昌章(北海道環境科学研究センター)・早稲田宏一(En Vision)・橋本和彦(北海道渡島支庁)
「北海道渡島半島地域におけるヒグマテレメトリー調査 〜1999-2002年度の追跡調査」 早稲田宏一(En Vision)・釣賀一二三・富沢昌章・間野勉(北海道環境科学研究センター)
「四国におけるツキノワグマの生息状況の現状」 谷地森秀二・金澤文吾・金城芳典・山崎晃司(NPO法人四国自然史科学研究センター)
「アンケート調査結果による北海道のヒグマの生息分布の予測」 間野勉(北海道環境科学研究センター)・鈴木透(北大大学院・農)
「ツキノワグマの単木レベルにおける樹皮剥ぎ対象木の選択基準」 原田林太郎・高柳敦(京大大学院・農)
「ツキノワグマの食痕からDNA抽出法の検討」 齊藤正恵(岩手大学・農)・山内貴義(岩手県環境保健研究センター)・岡輝樹(森林総研・東北)・青井俊樹(岩手大学・農)・辻本恒徳(盛岡市動物公園)
「岩手県における野生哺乳類(ニホンツキノワグマ・ニホンジカ)の生息分布状況」 山内貴義・工藤雅志・小澤洋一(岩手県環境保健研究センター)・阿久津仁美(岩手大学・獣医・解剖学)
「岩手県におけるツキノワグマの捕獲状況及び被害発生状況の解析(北奥羽地域個体群と北上高地地域個体群の比較)」 工藤雅志・山内貴義(岩手県環境保健研究センター)

          ●お問い合せ
           日本哺乳類学会2003年度大会事務局
           〒020−8550 岩手県盛岡市上田3-18-8 岩手大学農学部農林環境科学科 青井俊樹
           Tel.019−621−6136,Fax.019−621−6136
           E−mailによる問い合わせ先:deguchi@iwate-u.ac.jp


           日本哺乳類学会2003年度大会 
http://news7a1.atm.iwate-u.ac.jp/~deguchi/mammal.html
           日本哺乳類学会 
http://www.mammalogy.jp/japanese/
           岩手大学 
http://www.iwate-u.ac.jp/index-j.html

2003/09/07   クマ目撃情報(秋田県)icon   9月5日午前11時10分頃、秋田県秋田市太平字大袋下の県道を車を運転中の男性が、県道に子グマがいるのを見つけて秋田署に通報しました。同署によると、子グマは県道から東側にある山林には行ったそうです。詳細は秋田魁新報社のウェブページをご覧下さい。(平成15年9月5日 秋田魁新報)

2003/09/07   
ヒグマに追われた釣り人2人を道警ヘリで救出(北海道)icon   桧山管内熊石町の渓流でイワナ釣りをしていた男性2人が8月31日にヒグマに追いかけられ、一昼夜にわたり逃げた末、9月1日に道警のヘリで救出される事件が発生しました。

8月30日の夕方に、北海道桧山管内熊石町と渡島管内八雲町の境界にある雲石峠から数キロ離れたほとんど人が入らない渓流で、胆振管内白老町の男性二人(50歳代と60歳代)がイワナ釣りをして野宿をしていました。31日の昼頃車を停めた国道に戻る途中で、体長1メートルのヒグマと遭遇。約30メートル離れていたが逃げ出すとそのヒグマは追ってきた。爆竹を鳴らしながら逃げ、その晩も野宿しました。

9月1日になってもヒグマが近くにいたので動けなくなり、携帯電話で家族に連絡し、家族から江刺署に救助を求め、道警のヘリが出動しました。1日昼に救出された2人にはけがはありませんでしたが、道警は「山奥での釣りはクマに遭遇する危険を十分考えて」と注意を促しています。詳細については
北海道新聞社のウェブページをご覧下さい。(平成15年9月1日 北海道新聞)

2003/09/05   
クマの出没をブナで予測(岩手県)icon   8月31日付朝日新聞岩手県版の「リポート いわて」では、『熊の出没、ブナで予測』という記事を掲載しました。

独立行政法人・森林総合研究所東北支所の岡輝樹主任研究官たちは、ツキノワグマの有害駆除による捕獲数とブナの実の付き具合を調べたところ、ブナが凶作の年ほど有害駆除の件数が増えていることが判明しました。

ブナが凶作だと、ブナの実を餌にするクマが人里に頻繁に出没し、人身事故や農作物被害が増え、その結果有害駆除による捕獲数も増えることになります。岡研究官によると、ブナは秋から冬にかけての芽の量で、翌年どのくらい実が付くかが予測できる。それを利用すれば、クマが里に出没する回数もある程度予測できるとのこと。ブナが大凶作だった2001年は、岩手県内では死亡者も含め24人がクマの被害にあっています。岡研究官によると、クマの出没の頻度を事前に知ることで、関係者や住民に警鐘を鳴らすことができるようになると話しています。

本年度よりツキノワグマ保護管理計画をスタートさせた岩手県自然保護課は、今年の9月からミズナラ(どんぐり)の実の豊凶調査を始め、クマが出没する回数との関係をさらに詳しく調べることにしています。真島芳明係長によると、これまで後手の対応にまわっていたが、被害防除や個体数管理などの面で、これからは予防的に対応できるように調査を進めたいと説明しています。そして県自然保護課は、調査結果をそのつど保護管理計画に反映させていく方針で、「クマの出没数を事前に予測し、捕獲上限数などの判断材料にしたい。」と話しています。

しかし、人身被害を防ぐことは簡単ではありません。岩手県警地域課によると、今年県内でクマに襲われた人は、1人を除き全て山中でけがを負っているとのこと。クマによる人身被害の多くは、人がクマの生息する山に入って発生しています。岩手県は今年から、県内12の地方振興局ごとに市町村や猟友会、学識経験者らで組織する地区協議会を設け、住民に注意を働きかける方法を話し合っています。

岩手県ツキノワグマ研究会の藤村正樹事務局長は、「事前予測は有効だろうが、計画も協議会の話し合いも、しっかり運用しないと絵に描いた餅になってしまいがちだ。県は住民から何を求められているかを考え、主体性と責任を持って対策を実行に移してほしい」と指摘しています。詳細は
朝日新聞社のウェブページをご覧下さい。(平成15年8月31日 朝日新聞

(コメント)専門家の話によると、岩手県自然保護課が予定しているミズナラの実の豊凶調査の方法では、あまりよい結果を望めないそうだ。その理由として、ミズナラの実の作柄は個体ごとにばらつきが大きいことがあげられる。地域ごとにわずか数個のシードトラップ(木の実の豊凶や結実・落果量を調べる調査器具)を設置し、しかも数年の短期間の調査データだけでは、クマ出没とミズナラの豊凶の関係を調べるには不足である。
それよりも、森林総研が継続して実施しているブナの実の結実調査を補完する形で、県もブナの実の調査を行った方が良い結果が得られるだろう。また、最低でも7〜9年以上の継続した調査が必要である。調査地を分散せずに絞った方が良いのではないだろうか。
いずれにしても、堅果類の豊凶調査の必要性について、10年前の冷害の年にも当時の県自然保護課の担当者に提言した経緯がある。ぜひ実りのある調査を期待したいものである。なお、調査対象をミズナラにするかブナにするかを、県自然保護課は現在情報を集めて調査中であるとの話が、人を介して寄せられた。最終結果が判りしだいあらためてお知らせしたい。

なお、下記のウェブページに平成15年3月14日に開かれた
環境審議会鳥獣部会会議録の内容が公開されています。堅果類のモニタリング実施についての発言も明記されているので、併せてご覧になることをお薦めいたします。
             
●環境審議会鳥獣部会会議録 http://www.pref.iwate.jp/~hp0316/kaigi/kekka/2003/03_14_2-2.html

また、ツキノワグマの移動放獣に関しても、県自然保護課は積極性に欠けているとの指摘や不満が、県内の役場や研究者から出されている。岩手県は全国に先駆けてツキノワグマの移動放獣マニュアルを作成しているのだから、移動放獣事業の責任主体を明確にして、市町村が安心して移動放獣を実施できる条件を整えるなど、もっと積極的に取り組むことを期待したい。


2003/09/05   
ベア・ドッグでクマの追い払いicon   8月14日の山形新聞に、共同通信から配信された記事が掲載になりました。

別荘地に出没するツキノワグマを殺さず、
カレリアン・ベアドッグと呼ばれる訓練された犬を使ってクマを山に追い返す試みが長野県軽井沢町で進んでいます。米国の専門家とカレリアン・ベアドッグ2匹が実施訓練のため来日中です。計画したのは軽井沢町からクマ対策を委託された町内の環境教育会社「株式会社ピッキオ」(南正人代表)。順調にいけば来年にも日本で使う犬を譲り受ける予定です。

軽井沢町では近年、クマが別荘などから出る生ゴミに餌付き、ゴミ収集場や人家近くに出没。ピッキオは専門家チームで捕獲や保護に取り組んでいます。そして、「
カレリアン・ベアドッグ」という狩猟犬を使う方法を生み出したキャリー・ハントさん(米国ユタ州の民間団体"Wind River Bear Institute"の代表)に犬を使ったクマ対策の伝授を要請しました。米国政府や民間で25年以上もクマ対策に取り組んできたハントさんの手法は、ゴム弾や花火弾、唐辛子入りスプレーでクマに「人間の怖さ」を教えた上、カレリアン・ベアドッグでクマを追い払い、入っては行けない人間の生活空間との境界についてクマを”教育”するというものです。(平成15年8月14日 山形新聞)

2003/09/05   
野生動物とのトラブルを解決icon   (財)日本自然保護協会の会員向けのニュースレター『自然保護』2003年9/10月号では、『野生動物とのトラブルを解決する』という特集を組んでいます。

主な内容は「農林水産業とのトラブル」として、ニホンザル・イノシシ・ニホンジカ・カラス・クマ・カワウについての被害とその対策などが、豊富な写真や専門家へのインタビューなどと併せて掲載されています。それから、「人の住み心地やくらし方にかかわるトラブル」として、アルゼンチンアリ・セアカゴケグモ・ヤマビル・スズメバチ・カタツムリについての被害とその対策が詳しく書かれています。

その他にも丸山康司氏(独立行政法人・産業技術総合研究所 技術と社会研究センター)が「野生動物問題は人の社会問題」と題して、何がトラブルの根本原因なのかを見つめなおし、野生動物とのトラブルを解決するための方法について解説しています。なお、有限会社アウトバック代表の藤村も、クマ対策のコラム『クマに不用意に出会わぬための方法を知る』に登場しており、アウトバックのウェブページも写真入りで紹介されています。

          
お問い合せ
          (財)日本自然保護協会(NACS-J)『自然保護』編集部
          東京都千代田区三番町5-24 山路三番町ビル3F
          03-3265-0525 E-mail magazine@nacsj.or.jp
          
http://www.nacsj.or.jp/




gif. Old Bear Information 2-6-2 (2003.07.01~2003.08.30)

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gif. Old Bear Information 2-5-3 (2002.10.03~2002.12.27)

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gif. Old Bear Information 2-4-3 (2001.08.02~2001.12.28)

gif. Old Bear Information 2-4-2 (2001.06.01~2001.07.31)

gif. Old Bear Information 2-4-1 (2001.01.01~2001.05.31)

gif. Old Bear Information 2-3-2 (2000.07.01~2000.12.22)

gif. Old Bear Information 2-3 (2000.01.11~2000.06.23)

gif. Old Bear Information 2-2 (1999.10.04~1999.12.24)

gif. Old Bear Information 2-1 (1999.01.17~1999.09.28)

gif. Old Bear Information 1-1 (1998.03.06~1998.12.14)

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